くらし 十津川村で輝くこんな人!

■森づくりの専門家 奈良県フォレスター 十津川村役場農林課
水本 美佳子(みずもと みかこ)さん

◇『フォレスター』をご存じですか?
森林は、国土の保全、水源の涵(かん)養、生物多様性の保全、地球温暖化の防止、文化の形成、木材等の物質生産など多面的な機能を有しています。その森林の機能を持続的に発揮させるため、森林を適切に整備、保全していく必要があります。また、林業・木材産業は、地方の経済社会の維持・発展に寄与する重要な産業です。
森林・林業に関する専門知識・技術を有する『フォレスター』は、森林の整備・保全と林業・木材産業の健全な発展のため、森づくり構想の作成、地域の合意形成、構想の実現について市町村を支援しています。

◇市町村派遣で十津川村へ
今回ご紹介する水本さんは、奈良県フォレスターアカデミーで研修を終え、今年4月から十津川村へやってきました。現在は十津川村役場農林課で、2年前に同じく派遣を受けた川北さんと共に、奈良県フォレスター2人体制で業務に取り組んでいます。
奈良県フォレスターは、奈良県職員と市町村職員の身分を併せ持ち、県と市町村の業務に従事します。また、通常の県職員は数年単位で異動がありますが、継続して森林の整備に取り組むために同じ市町村に長期間派遣されます。
フォレスターの主な業務は、伐採届業務や、市町村森林整備計画の推進関係業務、施業放置林整備関係業務など。役場で事務仕事に従事することもあれば、現場に出向く仕事もあります。

◇森と共に成長し、未来へつなぐ
ある日の現場は村内の混交林へ。獣害防護柵で囲まれた森林の樹種や、幼齢木保護具が設置された苗木の成長具合を確認しました。
鹿などによる獣害の対策や下刈り、適切な光環境を維持するための間伐など、適切に人の手が加えられると健全な森林成長につながります。
「日当たりを良くして明るい森にすると、木もよく育ちます。完全に自然任せにして健全な森林を維持することって難しいんですよね。
どの木を伐って、どの木を残すのかを見極めるのか難しいです。理想としては、10年、20年ではなく、長期的に見て、百年先もこの森を支えて守ってくれる木を残したいです。」
フォレスターは森づくりの専門家とはいえ、まだまだ勉強することが多いと話します。

◇レディースクラス第2位の快挙 日本伐木チャンピオンシップ
10月18日と19日、鳥取県で「第4回日本伐木チャンピオンシップin鳥取」が開催されました。この大会は、林業の必需品チェンソー技術の日本一を競う大会で、伐倒や丸太の輪切り、枝払いといった5つの競技で、スピードや安全性、正確性など伐木技術の技を競います。
「日本伐木チャンピオンシップ」は、森林の整備・保全を推進するため、安全で正確な伐木技術を習得し、新たな林業の担い手育成を目指すとともに、林業の新しい魅力の発信、社会的認知度の向上、新規林業就業者数の拡大を図ります。
今大会で、水本さんはレディースクラスに出場し、見事第2位を獲得しました。残念ながら世界大会の出場には届きませんでしたが、次回の大会でも活躍が期待されます。
「トップレベルの林業技術者が集まって高度な技を競うのですが、それが格好良いうえに、会場はチェンソーの音や振動で大迫力です。競技はスポーツ感があるので、若い人も競技に興味を持ってもらって、林業の振興にもつながれば。」
次回に向けて、技術の向上に練習を重ねたいと話しました。

◇message「十津川村の広大な森林は面白さがいっぱい」
こんにちは。奈良県フォレスターとして配属されました、水本美佳子です。
30代半ばで奈良県森林管理職へ転職。2年間は奈良県フォレスターアカデミーという林業大学校で、さまざまな機械の技能習得や森づくりの基礎から応用、実践を経験してきました。
そして、2025年4月、今の十津川村役場農林課への配属に至ります。
(北方領土を除いて)日本一大きな村十津川村では、人工林・天然林併せて4,000ヘクタールを超す村有林があります。
長い年月はかかりますが、よりよい森林へ誘導し後世に価値あるものとして残してていきたいです。
クマは怖いけど、興味ある方は一緒に森林へ出かけてみませんか。

◇SNSもぜひご覧ください
・奈良県フォレスターアカデミー
・奈良県フォレスター活動記録
※詳しくは本紙をご覧ください。