- 発行日 :
- 自治体名 : 奈良県下北山村
- 広報紙名 : 広報下北山 2025年11月号
第4回:高血圧について
こんにちは。これから冬の季節になるにつれて、普段の血圧が上がってきた方もいるのではないでしょうか。
今回は「高血圧症」についてご説明させていただきます。
高血圧は「自覚症状が少ないのに、放っておくと命に関わる」ことがある病気です。
■1.高血圧症とは
血圧とは、血液が血管の壁にかかる圧力のことです。血圧が慢性的に高い状態が続くと「高血圧症」と診断されます。
一般的には
・収縮期血圧(上) 140mmHg以上
・拡張期血圧(下) 90mmHg以上
が続く場合に高血圧とされます。高血圧は「血管の老化」を進め、脳卒中や心筋梗塞、腎臓病などの重大な合併症を引き起こす危険があります。
■2.高血圧の原因
高血圧には、原因が特定できない「本態性高血圧(約9割)」と、腎臓やホルモンなどの病気による「二次性高血圧」があります。
主な要因としては、
・塩分の摂りすぎ
・運動不足
・肥満
・飲酒・喫煙
・ストレス
・遺伝的要因
などが挙げられます。
■3.放置するとどうなる?
高血圧は「沈黙の病」と呼ばれるように、ほとんど自覚症状がありません。
しかし、長期間放置すると血管や臓器に大きなダメージを与え、次のような病気を引き起こします。
・脳梗塞・脳出血(脳の血管障害)
・心筋梗塞・心不全(心臓病)
・腎不全(腎臓の機能低下)
・動脈硬化(血管の老化)
つまり、命に関わる合併症の「入口」とも言えるのです。
■4.高血圧の予防と改善
▽1.減塩を心がけましょう
日本人の平均塩分摂取量は1日10g前後とされていますが高血圧予防には1日6g未満が推奨されています。
・味噌汁は1日1杯まで
・漬物・佃煮・加工食品を控える
・出汁の旨味や香辛料で味つけを工夫する
▽2.適度な運動
ウォーキングなどの有酸素運動や筋トレなどのレジスタンス運動を週3〜5回、1回30分程度行うと効果的です。
無理のない範囲で継続しましょう。
▽3.体重管理
肥満は血圧を上げる原因になります。BMI(体格指数)25未満を目標に、バランスのよい食事を意識しましょう。
▽4.節酒・禁煙
習慣的な飲酒は血圧上昇を引き起こします。一日あたりビール1缶程度までにしましょう。
タバコは血管を収縮させ、動脈硬化を促進します。必ず禁煙してください。
▽5.薬物療法
食事や運動習慣の見直しだけでは血圧が改善しない場合は医療機関より降圧薬(血圧の薬)が処方されます。指示された方法を守って服薬しましょう。血圧を下げる目標の値は収縮期血圧(上の血圧)が130mmHg以下です。
■5.高齢者の方は特に注意を
高齢になると、血管の弾力が低下し、血圧が上がりやすくなります。
また、降圧薬を服用している方も、急な気温変化や脱水によって血圧が変動しやすいので注意が必要です。
定期的に血圧を測り、記録をつけて、診療所で相談しましょう。
近年は、自宅で記録する「家庭血圧」の重要性が高まっています。朝と夜、決まった時間に測定する習慣を持ちましょう。朝はとくに、起床後、服薬をする前に測定しましょう。
もし、いつもより血圧が「高い」または「低い」と感じる場合は、自己判断で服薬の調整を決して行わずに早めに受診をお願いします。
みなさんの健康は毎日の習慣の積み重ねから生まれます。
塩分を控え、運動と笑顔を大切に、健康な毎日を送りましょう!
下北山村診療所 船迫 哲也
