くらし 第33回有田市文化賞

この賞は、本市文化の発展に貢献したと認められる個人または団体に対し、その功績をたたえ市長が表彰するもので、本市における地域文化の向上と振興を図ることを目的に平成5年に制定され、今回で33回目の表彰となります。
11月13日(木)に表彰式を行い、次の方々を表彰しましたので、ご紹介します。

■文化賞
宮本 和明(みやもと かずあき)氏
令和3年に有田市文化功労賞を受賞後も、その創作活動において一層の研鑽を重ね、深い感受性と確かな技術で、多くの人々の心に優しい光を灯し、希望の種をまくような作品を次々と発表。「あおくんふくちゃん」をはじめとする絵本は、読者の心に深く響き、広く愛される存在となっている。
市内外で開催された絵本原画展は、各地で高い評価を受け、地域の文化的な魅力を発信する重要な役割を果たしている。新たな作品の創作に情熱を注ぎ、たゆまぬ努力で磨き上げた技と感性にさらに研きをかけ、絶えず進化し続けている。
さらに、絵画ワークショップの講師や地域行事のポスター制作、校歌のイラスト提供など、地元からの幅広い依頼に応じている。絵本やイラストが教育現場に与えた影響は計り知れず、これからの本市を担うこどもたちの心身の豊かな発達に対する貢献は、地域の未来に極めて重要な役割を果たしている。

■文化功労賞
脇中 範生(わきなか のりお)氏
美しい日本語と日本古来の習慣を大切にすることを信条に創作活動を続けている。中氏は「物事を多角的に見ることが大切。同じ事柄でも視点を変えると、全く異なる景色が見えてくる」と語り、独自の視点が歌作りの源泉となり、同じ題材でも異なる歌を生み出すことを追求。新たな発見を続けている。
これまでに4冊の歌集を発表。令和2年に有田市文化奨励賞を受賞後も、年間300首程度の歌を詠み、精力的に新作を発表している。
また、「和歌山県歌人クラブ」や市内の短歌会でも多くの生徒が師事し、短歌の普及と後進の育成に尽力している。
さらに、市文化協会副会長を務め、会誌「文協」の編集委員として長年携わるなど、地域での指導や歌誌の編集・発行に取り組みながら、変わらぬ情熱で創作活動を続けており、本市の文化振興と発展に大きく貢献している。

■文化奨励賞
夏見 起久子(なつみ きくこ)氏
熊野古道の歴史や史跡に深い造詣を持ち、平成28年から「有田市語り部の会」の会員として活動を開始。市内散策をする来訪者のガイド役を定期的に務めるほか、「時さかのぼる歩き旅」などのイベントを通じて市の歴史や地域文化遺産の魅力を伝え、その継承に尽力している。
また、旺盛な好奇心と探究心をもって郷土史の研究にも熱心に取り組み、本市文化協会郷土史部には設立当初から所属し、継続的に活動している。
俳句の分野では、平成8年から俳句結社「氷室」や「宮原俳句会」に参加し、長年にわたり同人として研鑽を積んできた。
さらに、本市文化協会の機関誌や市制70周年記念誌の編集委員も務め、地域の歴史や文化の記録保存にも貢献している。
こうした幅広く継続的な活動を通じ、地域文化の振興と発展に大きく貢献している。

■文化奨励賞
糸我千寿会 手話ソングチーム
平成19年に5名で発足し、手話と音楽を融合させた「手話ソング」を通じて、地域に温かさと活力を届けている。現在、90歳代の会員を含む10名が所属し、日々練習を重ね、精力的に活動を続けている。
本市の芸能大会や公民館のイベント、得生寺中将姫来迎会式(ちゅうじょうひめらいごうえしき)のお茶席などに出演。多くの方々に感動を届けている。年齢を重ねる中で生じる体力や技術の変化にも前向きに向き合い、仲間と支え合いながら練習を重ねたその舞台には、年齢を超えた情熱と希望があふれている。
結成18周年を迎えた現在も、これまで培った絆を大切に、地域に根ざした活動を続けている。地域に生きる喜びと絆を育み、音楽文化のみならず地域文化の発展にも大きく貢献している。