健康 【ほけレポ】保健レポートvol.68~”まめ”にいかいや!江府町~

・まめ=元気という意味。
・保健師、管理栄養士、健康運動指導士が毎月、いのちと健康を守るための情報をお届けします。

「暑いー」ばかり言っていた夏が、一気に過ぎ去り、最近は「寒いー」ばかり言っている今日この頃。季節の移り変わりは本当に早いですね。

■今年の夏は暑かった…
今年の夏は本当に暑かったですよね。江尾診療所では、江府町にお住まいで、熱中症が原因となる脱水症状で受診をされた方は、延べ約150名。江尾診療所へ、中等度の熱中症で、救急搬送された方が1名おられました。もはや災害レベルの猛暑による熱中症。人ごとではありませんよね。
今年の夏、江府町健康福祉センターでは、地区担当保健師が中心となり、約10日間、熱中症予防の呼びかけのため、各集落を巡回しました。マイクを片手に熱中症予防の呼びかけをし、チラシとうちわとお茶をもって農作業中の方に声かけを行いました。
40度にも迫る暑い環境の中、一生懸命農作業をされる住民さんにもたくさんお会いしました。
「もうやめんといけんと思っとったー」「ついついあそこまでやってしまおうと思って」「暑いなー何時かいなー」「あんたたちも大変だなー。熱中症に気を付けないよ」など、額にたくさんの汗をかき作業をしておられる方々からたくさんのお声をいただきました。暑い中での作業のため、心配する場面もありましたが、パラソルを立てて日陰を作り、そこで飲み物を飲んで休憩されたり、ファン付きのベストを着たり、軽トラにたくさんの水分を持って来られるなど、熱中症にならないようよく工夫されており、熱中症予防への意識の高い住民さんも多くみられました。
脱水症状は、腎臓を傷める原因にもなります。高齢化が進み、慢性腎臓疾患の多い江府町の健康課題からも熱中症の予防は、江府町の高齢者の方々が、いきいきと生きがいをもって暮らしていけるためにも非常に重要だと思っています。

◎鳥取県西部の熱中症搬送件数(令和7年5月1日~9月30日)
熱中症による救急搬送289人うち、65歳以上171人
鳥取県とりねっと「鳥取県の危機管理」より約6割が高齢者で、住居内での熱中症が約4割でした。

■脱水は冬にも起こります
さて、脱水症状は、夏だけの問題ではありません。実は、冬も油断は禁物です。
冬場は、暑い時期に比べて、水分補給の回数が少なくなりがちです。暖房の効いた室内では乾燥が進み、より身体から水分が失われやすくなります。また室内に限らず、車の中でも同じような環境になりやすいので運転中の方も注意が必要です。冬期に流行しやすい風邪や感染性胃腸炎の原因となるインフルエンザ、ノロウイルス、ロタウイルスにかかると脱水症になりやすいです。体のだるさや、めまいを感じたら脱水症状のサインかもしれません。高齢者の場合、「何度もトイレに行くのが面倒」「身体を冷やしたくない」といった理由で、自ら水分摂取を控えることもありますが、起床後、就寝前、入浴前後には水分を補給しましょう。しっかり水分をとって、寒い冬を乗り越えましょう。

お問合せ先:江府町総合健康福祉センター
【電話】0859-75-6111