くらし 図書館だより

■BOOKシェアー
本好きの皆さんからの熱いメッセージを紹介します。

『我らが緑の大地』荻原浩/著 KADOKAWA
少し前の番組で、植物が虫にかじられたらSOSを出して、その虫を食べてくれる虫を呼んだり、仲間へ危険を知らせたりしていました。
この本は、その話をもっとバージョンアップして、森から人間を追い出そうとしてます。猿を飢えさせて狂暴化させたり、人間を操る蜜で思うように動かしたりします。AIが植物の言葉を翻訳すると「我らが緑の大地を我らの手に取り戻す」と言うのです。
植物の会話を研究する村岡野乃と1歳半の息子は、操られた猿や人から逃れられるのか。助けてくれる樫の木にホッとしました。
(本好きばあさん)

■図書館からのお知らせ
▽なつかしい本の展示について
今では、貸出もなく書庫に眠っている本から、司書が「この本面白かったな」となつかしく思い出す本を展示します。古いけど新たな面白さがあるかもしれませんよ。
日時:8月1日~31日
場所:本館

▽蔵書点検について
蔵書点検が終了しました。みなさまが大切に図書館を利用してくださるおかげで、不明本もほとんど無くうれしい限りです。ありがとうございます。

▽8月の行事予定
6日(水)ストーリーテリング勉強会(本館)
16日(土)おはなし会(本館)

インターネット、スマートフォンからも検索ができます。本紙掲載の二次元バーコードからアクセスしてください。

■司書のおすすめ
『酒を主食とする人々~エチオピアの科学的秘境を旅する~』高野秀行/著 本の雑誌社
ある日の受付カウンターで、高校生男子と「高野さん面白いよね~」と意気投合しました。
ノンフィクション作家で、探検家でもある著者の高野さん。今回の旅は、エチオピアに存在するという老若男女が、明けても暮れても酒を飲むという村を探しに、ロケ隊が同行するという今までない旅に。
文体は読みやすく、出会う人々の個性がうまく引き出されていて面白おかしく読める一冊です。
果たして、著者は酒を主食とする民族を探し出すことができるのか?トホホな探検記ばかりでなく、学術性の高い今作もおすすめです。

■新刊案内
『生きる言葉』俵万智/著 新潮社
『皇后の碧』阿部智里/著 新潮社
『踊りつかれて』塩田武士/著 文藝春秋
『サイレントシンガー』小川洋子/著 文藝春秋
『人生後半にこそ読みたい秀歌』永田和宏/著 朝日新聞出版
『砂の器 映画の魔性』樋口尚史/著 筑摩書房
『みんなの有機農業技術大事典』農村漁村文化協会