くらし ほのぼの家族No.333 誰もが自分らしく

祖母:今日、眼科に行ったら、番号で呼ばれたのよ。この前までは、フルネームで呼ばれてたのにねえ。
祖父:わしゃあ、名前で呼ばれる方がええで。
母:でもね、プライバシーのこともあるから、名前で呼ばれたくない人もいるはずよ。
父:それに、名前は男性でも見た目や心は女性、その反対の人など性的マイノリティの人たちもいるからね。
母:私も以前、病院の待合でこんなことがあったのよ。ある人が名前を呼ばれて立ち上がった瞬間、周りの人が一斉にその人に注目したの。
祖父:はて、どうしてじゃ?
母:その方、男性に多い名前で呼ばれたんだけど、外見は女性にしか見えなかったのよ。
祖母:そんなことがあったのねえ…。その方、いたたまれない気持ちになられたことでしょうね。
父:私も、そう思うよ。他にも、トイレや更衣室の利用、性別欄がある書類への記入など、さまざまな場面で、生きづらさを感じている人もいるんだよ。
母:周りの偏見や無理解のせいで、精神的に参ってしまって、日常生活に支障がある人もいるそうよ。
父:以前、当事者の講演を聴きに行った時、「本当の自分を隠して生きていくのは、つらくてたまらない」と嘆いておられた言葉が、心に焼き付いているよ。
祖父:そうじゃのう…。わしも、少しは分かっとるつもりじゃったが、全然、分かっとらんかったのう。
父:周りに理解者が増えていけば、当事者も安心して、自分らしく生きていけるんだよ。

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