くらし ほのぼの家族No.325 心の壁

祖父:近所の空き家だった所に、外国人が住み始めたんじゃな。
母:隣町の会社が従業員の寮として買ったみたいよ。
祖母:よく散歩中に擦れ違うんだけど、言葉が通じるか分からないから、話しかけるのが不安なのよね。
祖父:わしは、ごみの出し方や騒音なんかでトラブルになるような気がして、心配しとるんじゃ。
真理:おじいちゃん、それは偏見じゃあないの。
祖父:そうじゃなぁ。すまん、すまん。人を先入観で判断するのは、良くないことと分かっとるんじゃが…。
父:我々には、見た目や言葉などの違いで、無意識のうちに心の壁をつくってしまうことがあるからな。
真理:心の壁かあ。そういえば、健太のクラスに外国から来た友達がいるって言ってたよね。どうやって親しくなったの?
健太:最初は僕も不安だったんだけど、思い切って声をかけてみたんだ。それからは、ジェスチャーなんかで、だんだんお互いのことが分かるようになったんだ。
祖母:やっぱりコミュニケーションを取ることが大事なのよね。
母:心の壁は、人と出会ってお互いを理解しようとすることで、乗り越えていくことができると思うわ。
父:逆に、言葉や文化が分からないからと、外国から来た人たちを遠巻きに見ているだけでは、心の壁はますます大きくなっていくんじゃないかな。
祖父:よし!なあ、おばあさん、明日一緒に散歩して、見かけたら「おはよう」って言うてみようや。

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