くらし 星から宇宙へ

■美星で新天体発見?
宇宙では、さまざまな爆発現象が知られています。「ガンマ線バースト」もその1つで、とあるタイプの星が、一生の最後の数十秒間に、太陽が数十億年かけて放出するのと同等のエネルギーを解放するという、とんでもない爆発現象です。
今年3月に検出されたガンマ線バーストでは、ニュートリノという素粒子も同時に検出されたのではないかと話題になり、世界中の望遠鏡がこの天体の場所を求めて観測を行いました。
美星天文台の101cm望遠鏡でもこの観測に参加した結果、なんと候補天体が美星天文台で発見されました。図はわずか8分間隔で撮られた2枚の写真です。この短い時間で、左側黄色線で示した天体が、右側の写真では暗くなって見えなくなっている様子が分かります。たまたま別のフレア星などが紛れ込んで写ってしまった可能性もあり、本当にこのガンマ線バーストを引き起こした星かはまだ分かっていませんが、もしかしたら大発見につながるかもしれません。今後の調査に期待です。
案内役:美星天文台技師 伊藤亮介