くらし 今月のテーマ/村の生物多様性ってどうなっとん?(2)

■田んぼをもっと自由に面白くするー「ビオ田んぼクラブ」に参加しませんか?
年間を通じて、田んぼでの様々な体験や米づくりにご家族で参加できます!メンバーになると秋にはたくさんの生きものと育てた特別栽培米と日本酒をお届け!

▼活動内容を紹介
▽環境負荷の少ない米作り
たい肥なども活用しながら、可能な限り農薬や除草剤、化学肥料を使わずに田植えから収穫まで行います。

▽生きもの調査(ガサガサ)や観察
メンバーになると水路や田んぼで思う存分、生きものを捕まえたり、遊ぶことができます!ビオ田んぼではビオトープに集まった生きものを通年、観察することが出来ます。

▽うなぎやドジョウが増える田んぼやビオトープづくり
大学の先生と共同で田んぼにウナギの稚魚(シラスウナギ)を放流する試験も行っています。田んぼは泥が厚く堆積し、浅く水温が高いので多くの生きものが発生するので河川に放流するよりも、田んぼに放流する方がウナギの初期生育にとってよいのではないかという仮説を検証しています。

▽ビオ田んぼに興味を持った方は?
本紙左記QRコードか担当の株式会社エーゼログループ太刀川まで、ご連絡をお待ちしています。

■オオサンショウウオをシンボルとした川の再生
▼川ガキを未来へ
▽なぜ村でオオサンショウウオ?
オオサンショウウオは昔から自然豊かな村の象徴とされてきました。しかし、川の環境が変化したことでその数は減少し、見つけた個体も痩せ細っている状況です。
オオサンショウウオは、村の川の生態系における頂点の存在であり、その生息環境を守ることは、川全体の生態系の維持に直結します。オオサンショウウオが生きやすい環境とは、餌となる小魚やカニ、昆虫などが豊富に生息することで初めて実現するものです。
再生のシンボルとしてオオサンショウウオを守ることは、川の再生と活性化につながります。

▼さまざまな取り組みが行われています!
▽オオサンショウウオが階段を登る!?
オオサンショウウオは川の上流へ移動し、そこで産卵を行います。しかし現在、河道の直線化やコンクリート化などの治水対策によって、オオサンショウウオを含む生物が川を上ることが困難な環境となっています。そこで、落差のある堰(せき)の1つに階段を設置した結果、なんと一晩で4匹のオオサンショウウオがその階段を利用して上流に登ることが確認されました。今後は、オオサンショウウオに限らず、さまざまな魚類なども上流へ移動できるような階段の設置を計画しています。

▽産卵環境と幼生の調査
昨年度の冬に幼生の調査を実施しました。その結果、階段を設置した川の上流域で幼生の存在が確認され、繁殖活動が行われている巣穴が少なくとも1つは存在することわかりました。しかし、オオサンショウウオの生息地に対して、産卵に適した環境が十分ではないことが分かり、今後は人工的な産卵巣穴を設置する予定です。

▽村のオオサンショウウオについて
村内いるオオサンショウウオは、貴重な「純血種」の可能性が高いこともわかりました。全国的に中国産との交雑が進む中、西粟倉村は日本固有種の保全地として大きな価値を持っています。

▽目指す姿について川ガキを未来に
かつての村の川には、たくさんの魚が泳ぎ、川遊びを楽しむ子どもたちの姿がありました。しかし、気がつくと魚の数は減少し、川で遊ぶ子どもたちの姿も少なくなってしまいました。長い間、村の川の象徴として存在してきたオオサンショウウオをシンボルとし、暮らし続けられる川の環境を整えることで、豊かな魚が戻り、子どもたちが笑顔で遊ぶ川を取り戻します。

▽プロジェクトに興味をもった方は?
本紙左記のQRコードをご確認ください。