- 発行日 :
- 自治体名 : 広島県庄原市
- 広報紙名 : 広報しょうばら 2025年10月号(No.247)
このコーナーは、営農指導員から、農業のちょっとしたコツを、お知らせします。
■野菜作りのワンポイントアドバイス
営農指導員 若山 譲(わかやま ゆずる)
◆秋冬野菜の栽培管理
「秋の日はつるべ落とし」ということわざがあります。
秋が深まるにつれ、あっという間に日が暮れるようになり、気温も下がっていきます。
露地栽培の葉・根菜類は、本格的な寒さの到来までに、ある程度の大きさに育てておかなければなりません。
そこで、栽培のポイントを参考にして、種まき、定植および適期作業を行ってください。
▽主な野菜の栽培ポイント
(1)ハクサイ
・完熟堆肥を用いて土作りを行う
・生育初期に害虫の防除を徹底
・結球前までは、肥料を切らさず外葉を作る
(2)キャベツ
・基肥(もとごえ)に速効性の肥料を用いて早く生育させる
・生育初期に害虫の防除を徹底
(3)コマツナ
・有機肥料を用いて土作りを行う
・生育期間が短いので、計画的に種まきし、適期収穫する
・害虫の防除を徹底
(4)ホウレンソウ
・酸性土壌を嫌うので、石灰資材を用いて酸度を調整
・根が深く伸びるので、排水の悪い所は避け、有機肥料を多く用いて深く耕す
(5)シュンギク
・良質な堆肥を用いて土作りを行う
・連作をしない
・冬はトンネルなどで防寒する
(6)ミズナ
・水持ちの良い土壌で高畝栽培する
・肥料をじっくり効かせるため、有機物を入れて肥切れを防ぐ
(7)ダイコン
・できるだけ深く、細かく耕す
・排水の悪い所では高畝にする
・品種の組み合わせにより、周年栽培を行う
(8)カブ
・乾燥に弱いので、適度に水やりする
・早生品種は特にすいり※が早いので、採り遅れないようにする
※根の部分が空洞になる現象
■花作りのワンポイントアドバイス
営農指導員 永奥 啓(ながおく はじめ)
◆秋の花卉(かき)栽培と来年の準備
本市は暖地の花卉栽培と違い、秋植え花卉の種類が限られてきます。一方で、県北の気象を生かしつつ、限られた種類の花卉を栽培するとともに、販売へつなげることも可能です。
今回はその限られた花卉栽培と、来年に向けての栽培検討、畑の土作りについて考えてみましょう。
1 秋に植える(種まきする)花卉の種類
(1)種まきする花
シンテッポウユリ、ハナムギ、ハナナ、キンセンカ、ニゲラなど
(2)球根を植え付けする花
ユリ類、アイリス、アリウム、スイセンチューリップ、フリージアなど
(3)宿根草(しゅっこんそう)、切り枝花木
リンドウ、シャクヤク、ミヤコワスレ、サクラ、モモなど
2 来年に向けての栽培作戦
販売する具体的なイメージを持って栽培しましょう。
・テーブルに飾るなら、あまり大きくない花を栽培
・プレゼントには華やかな花、お墓や仏壇には短めの種類の花を栽培する など
「誰に」「どんな目的で」使ってもらうかを考えながら、来年に向けての栽培作戦を立てましょう。
3 土作り
作戦を立てたら早速栽培の準備です。
・秋から土作りを始める
・有機物(わらや落ち葉、牛糞堆肥など)をすき込む
・苦土石灰などの石灰分を一緒にすき込む
こうした作業を早いうちから始め、秋の花卉栽培と来年の準備をしておきましょう。
問合せ:農業振興課農業振興係
【電話】0824-73-1131
