健康 【特集02】新しい高齢者支援が4月から本格始動 ながといきいき健幸支援事業

市では昨年6月から、モデル事業として「ながといきいき健幸支援事業」を実施しました。この事業は、自宅で行う短期集中予防サービスで、「自ら日々の過ごし方を考え、実践する」ことにより「元の生活」を取り戻すことを目的としており、「修了」した高齢者は、その後も自立した生活を継続しています。

■今必要な介護予防支援
長門市の高齢化率は45.2%(令和7年3月末時点)です。本市の高齢者人口は令和2年にピークを迎えましたが、高齢者が減少する以上に働き盛りの現役世代の減少が著しく、今後さらに高齢化が進むと推測されます。
また、本市では、介護に関わる人材がすでに不足しており、今後、サービスが必要な人に十分なケアができなくなる可能性があります。
このような状況から、介護を必要としないようにするため、介護予防の充実が必要であり、令和5年度から検討を進めた結果、「ながといきいき健幸支援事業」が誕生しました。

■リハビリ専門職との面談を中心に
この事業の対象は、体調の変化により、生活の困りごとが生じてきた高齢者です。「やりたいけどできていないこと」などを地域包括支援センター職員とリハビリ専門職が聞き取り、本人と一緒に目標を設定します。
支援はリハビリテーション専門職による面談が中心です。面談では、本人の身体・生活状況を確認し、主に運動や日々の過ごし方の確認と提案を行います。面談は週に1回40分、最大12回です。丁寧に1週間を振り返り、面談がない日、ない時間をどのように過ごし、これから何に取り組んでいくかを助言します。この事業を通して、失われた「元の生活」を取り戻し、生きがいをもって活動的に暮らせる姿を目指します。

■ながといきいき健幸支援事業の効果
令和6年度の1年間、ながといきいき健幸支援事業をモデル事業として実施し、利用者は25人、うち21人が修了しました。(令和7年4月末時点)
この21人のうち、修了後、19人が自立した元の生活を維持できています。
本事業によって、(1)意欲が向上(2)「自分にもできる」という自信がつく(3)日々の活動量が増えるという好循環が生まれることで、元気になる習慣が身につきます。
(※詳細は本紙をご参照ください。)

◇修了後、元の生活を維持できている人の割合

■ながといきいき健幸支援事業のようす
本事業では、リハビリ専門職による面談だけでなく、地域での生活を支援するため、生活支援コーディネーターにより、地域の活動やボランティア活動の紹介など、社会とつながっていくための提案も行います。

■利用者の声
Aさん(80代女性)
自分の行動を意識するようになりました。日々、私にとって大事なこと、今できることを自分自身に問いかけて、行動するよう心がけています。

Bさん(80代男性)
人と話すことが楽しいことに気が付きました。昔の私を知っている人が、今の明るくなった私を見ると、変化にびっくりすると思います。

Cさん(80代女性)
骨折してから家に閉じこもりがちでしたが、この事業を受けてからすっかり元気です。今では友人の頼まれごとをこなしながら毎日が忙しいです。

■4月から本格始動!まずは相談を
「ながといきいき健幸支援事業」では、リハビリテーション専門職、生活支援コーディネーター、ケアマネジャーが、高齢者がいきいきと活動的に暮らせるよう支援します。お住まいの地区の地域包括支援センターまで気軽にご相談ください。

深川・俵山地区…長門市地域包括支援センター【電話】23-1244
通・仙崎・三隅地区…長門市東地域包括支援センター【電話】27-0410
日置・油谷地区…長門市西地域包括支援センター【電話】33-2020

問合せ:高齢福祉課地域包括ケア推進室
【電話】23-1244

◆市民公開講座を開催します
市では、高齢者を含めたすべての長門市民が、住み慣れた地域で健幸に生きがいをもって暮らすことができる地域づくりを目指しています。
そこで、フレイル状態になっても元の生活を取り戻せる「ながといきいき健幸支援事業」を通じて、そのような地域づくりを推進するため、市民公開講座を開催します。

日時:6/29(日)10:00~12:00(受付9:30~)
会場:ラポールゆや大ホール
講演:「健幸で生きがいを持ち活動的に暮らし続けられる地域づくり」
(一財)医療経済研究・社会保険福祉協会
医療経済研究機構政策推進部副部長 中村一朗氏
報告:「ながといきいき健幸支援事業」について
長門総合病院作業療法士 木下大介氏
申込方法:長門市地域包括支援センターまで電話または二次元コードから申し込みください。
(※二次元コードは本紙をご参照ください)
申込期限:6/20(金)まで

問合せ:長門市地域包括支援センター
【電話】23-1244