文化 第77回 故郷を知る!!

■日本遺産藍のふるさと阿波~日本中を染め上げた至高の青を訪ねて~
▽「藍と吉野川~吉野川の川湊~」
吉野川市の川湊吉野川は四国三郎と呼ばれる暴れ川で、古くから洪水を繰り返し起こしてきました。そのことによって多くの被害を被ってきましたが、その反面、大きな恩恵も受けてきました。吉野川がもたらす豊富な伏流水や、氾濫によってもたらされる肥沃な土壌によって、流域は藍作地帯として繁栄しました。
また、それだけではなく吉野川は水上交通の大動脈として重要な役割を担っており、藍などが運び出され、干鰯(ほしか)や鰊粕(にしんかす)などの藍作に必要な物資や、米や塩などの生活に必要な物資が持ち込まれました。こうした舟運(しゅううん)は、江戸時代から明治時代中頃まで発達し、最盛期には千艘(せんそう)近い川舟が行き来していたようで、吉野川流域の経済の発展に寄与しました。