くらし 丸亀の農業 今とこれから(1)
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- 自治体名 : 香川県丸亀市
- 広報紙名 : 広報まるがめ 令和7年12月号
■新規就農者とともに守る地域の食文化
農業の未来を支える重要な鍵のひとつ、「新規就農」。市内でも、自分らしいスタイルで農業を楽しむ新規就農者が増えてきました。地域の豊かな食文化を支える農業の発展は、日々の食卓の安心・安全にもつながります。今回は、生産者と消費者がみんなでつくる「これからの丸亀の農業」の姿を考えていきましょう。
災害が少なく温暖な気候に恵まれた香川県は、農業の視点でみると、様々な作物を育てやすい土地柄です。市の特徴は「耕作面積がコンパクトで多品目であること」と「米麦や野菜・果樹などを組み合わせた複合型農業が多いこと」。飯南の桃やさぬきのめざめ(アスパラガス)などのブランド品目に加え、県内有数の栽培面積を誇るナスやレタス、なばなの栽培も盛んです。近年では、米との二毛作がしやすいブロッコリー栽培も増加しています。
一方で、農業を取り巻く環境は外国産農産物との価格競争や資材の高騰などにより厳しさを増しています。また、全国的に後継者不足や高齢化も深刻な課題に。市内でも担い手不足により耕作放棄地が増えており、こうした状況への対応が今後の重要なテーマとなっています。
私たちの暮らしに欠かせない「食」を支える地域の農業を守っていくために、どのようなことができるでしょうか。

耕地面積:市全体の約24%(約2670ha)
令和2年農林業センサス
■農業委員会
〈現場を知る農業関係者の代表〉
各市町に置かれる行政委員会で、地域の農業関係者代表として市の農政に参画。地域のことをよく知る立場から、農地の確保や活用促進を主に担います。
◆農地確保
〈農地パトロール〉
全ての農地を巡回し、遊休地があれば再生可能かを検討・分類します。
◎毎年春から夏にかけて調査
◆活用促進
〈就農者マッチング〉
農地パトロールで再生可能と判断した土地は、所有者の意向を確認したうえで、農林水産課と連携し、希望者とのマッチングを実施。新規就農者だけでなく、すでに就農している人も対象です。
◎農地の貸借や譲渡などの相談も受付
■農林水産課
〈市独自の支援事業も実施〉
市の農政を担う部署として地域農業の実態を取りまとめ、農業者の支援から消費者への啓発まで、農業の振興を図るための様々な事業を展開しています。
◆農業支援
〈補助・助成〉
国や県と連携して認定新規就農者・認定農業者・集落営農組織・多様な農業人材向けの費用補助支援を行っています。
◎市独自の事業として「優良種苗導入補助」なども
◆消費者向けPR
〈マルシェ・6次産業化〉
新鮮な農作物や6次産業化※による加工品をPRする「農産物マルシェ」、飯南の桃を味わう「桃喰うまつり」などを開催。
※農業や漁業などの1次産業に加工や販売を組み合わせ、付加価値を高める取り組みのこと。
◎地域の旬を届けるイベント
【新規就農者は先輩農家など周りの協力も大きな力に!】
農業の振興・管理を担う2つの機関が連携して農家をサポート!
新規就農者は先輩農家など周りの協力も大きな力に!
《地域全体でサポート》
↓
さらに就農するまでの支援制度もあります
↓
《農業の担い手を育成するため様々な支援を行っています》
例えば…認定新規就農者制度
平成26年から始まった45歳以下を対象とした支援。農地の確保、開業資金、作物の選定などについては、市・県・JAがチームを組んで全面サポートしています。
▽10年間で40人以上を認定(毎年4~5人ペース)
◎30代前半が多い傾向
~認定新規就農者へのステップ~

