文化 文化財

竹之窪水論 全7巻
大洲市指定有形文化財(典籍)
圓満寺所蔵

文化6年(1809)6月に平地村(宇和島藩領)の竹之窪の井堰(いせき)からの取水を巡り、阿蔵村(新谷藩領)と大洲村(大洲藩領)との間に水争いが発生しました。分水を拒絶された阿蔵村は慣習通りの取水を求め、大洲・新谷両藩のみならず、宇和島藩の代官所や野田村庄屋も巻き込んで約1年半にわたり訴え続けた結果、阿蔵村の権利が認められたのです。
本資料には、新谷藩領の阿蔵村が本藩である大洲藩領の村を相手とした不利な状況にも怯(ひる)むことなく、権利を求め続けた詳細が記されています。
事件の経緯を知る上でも、また大洲藩政の一端を垣間見る上でも、貴重な資料と言えます。
(平成16年3月23日指定)