- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県内子町
- 広報紙名 : 広報uchiko 2025年9月号
KEEP ON CHALLENGING 挑戦のその先に-2025 SUMMER-
部活動やクラブ活動に励む多くの皆さんにとって集大成となる、勝負の夏。今年も内子町から全国の舞台に挑戦した皆さんの活躍の知らせが続々と届いています。初挑戦の人、昨年のリベンジに燃える人――それぞれの思いを胸に、ひたむきに努力し、挑戦する姿は、見る人に大きな勇気を与えてくれます。
今回は先月号に続き「内子町がんばる子ども応援金」事業に報告があった皆さんを紹介します。
■Interview 全国大会に挑んだ子どもたちが語る
夢舞台がくれた決意
各競技で7~8月に開かれた全国大会に出場した皆さんにインタビューしました。成長の喜び、新しい気付き、悔しさ――抱く思いはさまざまですが、夢に向かって切磋琢磨した仲間や、応援してくれる家族など、多くの人の支えが大きな力になったことが、皆さんの声から分かります。そして限られた人だけが立つ大舞台での経験は、大会を終えても「もっとうまくなりたい」という、これからの自分を高める原動力となっていることが伝わってきます。
●ソフトボール High school Softball
第60回全日本高等学校男子ソフトボール選手権大会準優勝/東温高等学校ソフトボール部
○全てが貴重な経験、成長の糧に
船本 烈凰(れお)さん(東温高1年)〔宮原〕
準決勝の終盤6回に代打で出場しました。中学時代にもソフトボールの全国大会を経験しましたが、やっぱり高校はレベルが違います。去年も全国で戦った先輩たちのおかげで気持ちに余裕が生まれ、初ヒットを打てたことは自信になったし、自分の足りないところにも気付かせてくれました。インターハイ準優勝という結果も含め、全てが貴重な経験になりました。
今は同級生4人で下宿しています。親元を離れたことで家族や先生、地域の人のありがたさをより感じます。チームが掲げる「道徳心・倫理観を持った人間育成」を実現できるよう、競技を通して成長していきたいです。
●ライフル射撃 Rifle shooting
第63回全国高等学校ライフル射撃競技選手権大会出場/伊予農業高等学校ライフル射撃部
○体力と集中力を鍛え、全国で通用する選手に
高岡 幸音羽さん(伊予農高2年)〔梅津〕
高校入学からビームライフルを始め、1年生の3月から実際に弾を撃つエアライフルに挑戦しています。暑い中で約5.5kgの銃を構え、10メートル先の的へ50分間で40発を撃ち切る、体力と集中力が必要な競技です。初出場の全国大会では、自分の前にハイレベルな結果を残す選手がたくさん。でも自分の番が来たら「もう撃つしかない」と、緊張を吹き飛ばして挑みました。
今は練習するほど結果につながっています。全国で戦うにはもっとレベルアップして、失敗を減らさないといけません。トレーニングを積んで全国で通用する選手になり、絶対にまたこの舞台に帰ってきます。
●吹奏楽 Brass Band
第49回全国高等学校総合文化祭 吹奏楽部門出場/伊予高等学校吹奏楽部
○仲間と支え合い、奏で、成長する喜びを感じられた
武知 奈央(なお)さん(伊予高3年)〔川中1〕
木管楽器全体のリーダーをしています。もともと人前に立つのは苦手だったけれど、目標の全国金賞に向けて音楽を作っていく中、みんなの音色が少しずつ変わっていき、メンバーの成長を感じられる喜びを知りました。私自身、上手くできなくて「みんなの足を引っ張ってしまう」と落ち込んだときは、仲間や先生の励ましが力になりました。だから私もみんなの力になりたいと思い、小さな変化に目を配って「上手になったね」と声をかけたりしています。日に日に引退が近付いているので、仲間と一緒に音楽を作れるこの幸せな時間を、大切にしたいです。
○本気になれる場所 ――技術を磨き、心に響く演奏を
坂見 風香(ふうか)さん(伊予高3年)〔内子5〕
中学から姉の影響でクラリネットを吹いています。柔らかい音や強い音、いろいろな音色を出せるのが魅力です。演奏した『ピータールー序曲』は、場面の切り替わりが印象的で難しい曲。緊張もしたけれど、たくさんの人に聴いてもらえる喜びとやりがいを感じ「皆さんの心に響く演奏をしよう」と臨みました。
全国の強豪校やプロの演奏を聴いて、もっと幅広く美しいサウンドが出せるように研究しています。部員も熱量がすごくて、私にとって本気になれる場所です。技術をもっと磨いて、いつか地元の人にも聞いてもらえる機会ができればうれしいです。
●ソフトボール Junior high school Softball
第25回全日本中学生ソフトボール大会準々決勝進出/愛媛ウエストジュニア
○一つ一つのプレーを大事に、次こそ全国制覇
久保 瑛太(えいた)さん(内子中2年)〔内子13〕
僕は今回が2度目の全国大会でした。守備専門のFP(フレックスプレーヤー)として出場。初戦、神戸チームとの対戦で0対6とリードされても、誰も諦めてはいませんでした。チームが大事にしているのは「声を出し続ける」こと。勢いをつけるだけでなく、集中力を切らさないためでもあります。ベンチの1年生の声も、ライトの守備位置までしっかり届きました。逆転勝利できたのは、最後までみんなの力が一つになっていたからだと思います。全国で勝てるのは、小さなことをしっかりとできるチーム。次は攻撃でも貢献できるように練習して、絶対に全国制覇したいです。
○この悔しさを忘れずに、もっとレベルアップしたい
奥元 舜(しゅん)さん(小田中1年)〔水地〕
大会では中学生のレベルの高さを感じました。今回は出場することができず悔しい思いをしましたが、「これから誰よりも練習するんだ」という気持ちになりました。ピッチャーとして、得意球のチェンジアップのコントロールをもっと磨いて、全国の大舞台でも活躍できる選手になりたいです。
チームはみんな仲が良く、選手それぞれが自分の役割をしっかり果たそうという気持ちを持っています。保護者も一緒になって応援して盛り上げてくれる、雰囲気のいいチームです。みんなの力でまた勝ち進めるよう、僕ももっとレベルアップしたいです。