- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県内子町
- 広報紙名 : 広報uchiko 2025年11月号
令和6年度決算が9月議会定例会で承認されました。6年度で第2期内子町総合計画が終了し、今後は第3期内子町総合計画に基づいて財政を運営します。町政は町民の皆さんや企業から納められた税金や、国からの地方交付税などをもとに運営しています。どれくらいの収入があり、どのような目的で使ったのか、決算の概要と財政状況をお知らせします。
■1.一般会計
歳入
5年度に比べて約3.9億円の増
歳入の43%を構成する地方交付税のうち、普通交付税は5年度より6006万円多い46億1430万円となりました。国や県に頼る依存財源※は全体の73.7%でした。主要な事業には基金を取り崩して財源を確保しています。

《語句の説明》
※依存財源……円グラフ中の「町税」「繰入金他」以外が依存財源
繰入金他……ここでは繰入金の他、繰越金、分担金及び負担金、手数料、寄附金などを含めている
町税……町民の皆さんが町に納める税金。町民税、固定資産税、軽自動車税などがある
地方交付税……どの市町村でも一定の行政サービスを行えるように、国から交付されるお金
国庫支出金……町が行う事業に対し、必要性に応じて国から交付されるお金(県支出金は県が交付)
町債……財政負担の平準化や世代間の負担の公平性などを図るため、国などから借りたお金
交付金他……地方消費税交付金やゴルフ場利用税交付金など、町の規模などに応じて交付されるお金。ここでは地方譲与税も含めている
○6年度の主な事業(抜粋)
・立石自治会館新築工事
事業費:1億33万円
・デジタルサイネージ導入業務委託
事業費:1,757万円
・漫画『高畑誠一物語』制作業務委託
事業費:294万円
■2.一般会計
歳出
扶助費・公債費は約3億円の減額
新型コロナの感染対策や物価高騰に対する経済対策事業の縮小により、総務費および民生費に占める扶助費が、5年度より2億8374万円減りました。公債費は相対関係である「財源確保の借入」と「元利償還」の計画的な財政運営により4341万円減少しています。

《語句の説明》
民生費……高齢者や障がい者、児童の福祉サービスの提供などに使われた費用
教育費……小中学校などの管理運営や施設整備、生涯学習の推進などに使われた費用
総務費……総務管理、企画調整、地域振興、税務事務などに使われた費用
土木費……道路橋梁や公共施設の整備、維持管理などに使われた費用
衛生費……町民の健康増進や、ごみの処理などに使われた費用
公債費……町の借入金の返済に使われた費用
農林水産業費……農業、林業、畜産業の振興などに使われた費用
消防費……地域の防災力の向上の他、広域消防の負担金や消防団の運営にかかる費用
その他……ここでは議会費、商工費、災害復旧費、諸支出金を含めている
《主な事業》
6年度に実施した主要な事業を紹介します。(事業名/事業費)
●教育費
・学校施設トイレ改修工事/1億3960万円
・大瀬自治センター解体工事/8055万円
・内子座保存修理等工事/3034万円
●総務費
・定額減税補足調整給付金/1億2454万円
●土木費
・旧森家住宅第2期実施設計委託/1458万円
●衛生費
・道の駅からり及び関連施設への再エネ導入業務委託/1297万円
・帯状疱疹任意予防接種補助/800万円
●農林水産業費
・農業機械施設整備事業補助/1453万円
●商工費
・道の駅せせらぎ加工所等設計委託/429万円
■3.特別会計
安定的な運営を継続 全体で1億4,460万円の黒字
特別会計は一般会計と区分し、特定の収入と支出で経理を行う会計です。小田分校寄宿舎および介護保険サービス事業は、一般会計からの繰入金によって収支が一致しています。

■4.公営企業会計
五十崎平岡地区の配水管を耐震化 下水道事業は使用料を増額改定
《水道事業会計》大瀬中央鵜川地区で水道未普及地域解消工事を、五十崎・平岡地区で配水管耐震化工事を、小田地域で旧簡易水道施設統合工事を実施しました。安全な水を提供するため、計画的に整備を進めます。
《下水道事業会計》使用料を約20%増額改定しました。浄化センターの耐震・改築更新に係る業務委託等を実施。今後も計画的に下水道施設を更新し、効率的に管理します。
●収益的収支
…水道水の供給、汚水の適切な処理に必要な財源と経費(単位:万円)

●資本的収支
…水道・下水道施設を建設・改良するために必要な財源と経費(単位:万円)

※水道会計・下水道会計の不足額は、これまで蓄えてきた内部留保資金などで補填(ほてん)しました。
■5.町債―町の借金―
町の借金残高は110億4,938万円
便益を受ける後世代の住民と現世代の住民との間で負担を分かつ機能
町民1人当たりの借金:75万7,170円
町債は大きな事業をするために借り入れるお金です。小中学校トイレ整備事業に6,520万円、立石自治会館新築整備事業に1億200万円、内子座保存改修事業に1,750万円の他、施設や道路の整備、災害復旧などに合計11億659万円を借り入れました。一方で、11億7,195万円の元金償還を行いました
●町債残高の推移

