- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県伊方町
- 広報紙名 : 広報いかた 2026年1月号
ジョンソン
アンドリュー・ブレイディ
■ミケランジェロが日本に来る
佐田岬灯台に行ったことはありますか?私は何度も行ったことがあります。最近では今夏、レッドウィングからの派遣生と一緒に行きました。そして毎回、独特の感覚に陥ります。佐田岬の尾根が海へと落ち込み、道が途絶えるその先端から佐賀関まで見渡すとき、ミケランジェロの絵画『アダムの創造』が頭に浮かびます。その絵画を地理として具現化したかのような感覚に襲われるのです。
ロ-マのシスティ-ナ礼拝堂の天井に1508年から1512年の間に描かれた『アダムの創造』は、白髭でありながら力強い神様が、地球の最初の人間アダムに命を吹き込む場面を描いています。絵画ではアダムが左下の四分の一を占めます。健康で若々しく、裸体ながらもアダムは生き生きと見えます。が、同時に無気力で、動くことができません。神様の姿と同じように完璧に造られたにもかかわらず、アダムは生命の神聖な霊感に欠けた空っぽの器のままです。それでもなお、未知の力に導かれるかのように左手を天へと差し伸べています。
神様は右上の四分の一を占めます。天使たちに囲まれ、渦巻く白い衣をまとった神は、流れるような深紅の布の上に横たわり、右手を大地へ、アダムへと差し伸べています。神様の手は天から差し伸べられ、アダムの手は天を仰ぎます。二人の距離はわずか数センチにとどめられています。まるで生命の霊感が、金属間で放電する電気のように、いつだってアダムへと渡るかもしれないかのように…
灯台を訪れるたびに、その構図を思い出します。四国が九州の北東に位置する様は、ミケランジェロの絵画で神がアダムに対してとる姿勢とよく似ているからです。佐田岬半島が佐賀関へと手を伸ばしているように思えてなりません。この空想の中では、四国が神となり九州がアダムとなります。佐田岬は神の指となり、佐賀関はアダムの指となるのです。では、最初の生命を宿す聖なる霊感、あの「火花」に相当するものとは何でしょうか?フェリ-かな…
いや、わかってきました。迷い出た浮遊するみかんに違いありません!
