- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県伊方町
- 広報紙名 : 広報いかた 2025年12月号
■全国学力・学習状況調査の実施状況について
◇調査の目的
ア 義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る。
イ 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる。
ウ そのような取組を通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する。
◇調査の対象
小学校第6学年、中学校第3学年
◇調査内容
・教科に関する調査(小学校は国語、算数、理科 中学校は国語、数学、理科)
・生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査
■伊方町における調査結果の公表について
◇公表の趣旨
学力や学習状況の調査結果について、学校・家庭・地域のみんながその情報を共有し、学力向上のためにどうしていけばよいかを検討して指導改善等に取り組んでいく。
■令和7年度 全国学力・学習状況調査における調査結果
教科に関する調査(全国の平均正答率との比較)
※中学校理科のみ[5段階別IRTバンドにて比較]
小学校

中学校

児童生徒質問紙調査
(全国の平均回答率との比較:肯定的な回答)

1.小学校
《結果の分析》
・国語科・算数科・理科の正答率は、全国平均と同程度か若干上回っている。
・項目別に見ると、国語科は、「情報の取り扱いに関する事項」において全国平均を下回っている。算数科は、「測定」において全国平均を上回っている。理科は、「生命の学習」において全国平均を下回っている。
・児童生徒質問紙調査では、「週3回以上のICTの使用」「自分にはよいところがある」「国語の授業内容はよく分かる」「理科の授業内容はよく分かる」の項目は、全国平均を上回っている。一方、「学校に行くのが楽しい」「平日授業以外に1時間以上勉強する」「算数の授業内容がよく分かる」「課題の解決に向け、自ら考え自ら取り組む」の項目が、全国平均を下回っている。
《具体的な取組》
・国語科においては、引き続き、基礎・基本の定着を図る。また、話し合う学習活動を通して、話の内容を捉え、必要な情報を図や表にまとめて分かりやすく伝える力を育てる。
・算数科においては、引き続き、児童の学力向上に向けて各学校で実態に応じた工夫・改善を行う。また、各学年の数と計算の学習内容を身に付けさせ、習得した知識を活用していく力を育てる。
・理科では、自然の事物・現象を比較し問題を見付け、解決していく学習を大切にする。知識や技能が身に付く体験や観察、実験を意識した授業改善を行う。
・児童が課題解決に向けて主体的に取り組めるよう、学習展開を工夫する。家庭学習の習慣が身に付くよう、ドリル教材やICT機器等を活用しながら、家庭と連携して工夫・改善を図る。
2.中学校
《結果の分析》
・国語科では、全体的には全国平均をやや上回っている。「書くこと」「読むこと」については、全国平均をわずかに下回っている。
・数学科の正答率は、全国平均をやや下回っている。計算力は伸びていると感じられるが、論理的に考えたり説明して表現したりする分野が苦手で改善の余地がある。
・理科では、全国とほぼ同じ結果が見られる。
・児童生徒質問紙調査では、ほぼ全国平均を上回っている。特に、家庭学習については際立って高い。これは、夢や希望を持ち各教科に自信を持って取り組む姿勢が起因していると考えられる。
《具体的な取組》
・国語科では、多くの文章に触れ、語彙力や表現に必要な要素を感じ取り考えていく学習を行っていく。
・数学科では、論理的思考や表現力を身に付けさせるために、数学の用語を正しく使い表現する学習を行う。
・理科では、単元によって定着率の差が大きいので、苦手と感じている単元について復習の機会や時間を多くとるようにする。
・教科の用語を用いて表現する活動や学習を多く確保する。
3.家庭・地域の皆様へ
・学習の過程の頑張りを認め、励ましてください。褒められることで、意欲が高まります。「よく頑張っているね」とお子さんに声掛けしてください。
・読書は、学校の各教科とも深く関係しており、学力向上にも大きな影響を与えます。また、文字に親しみ、語彙を豊かにしたり、感性を磨いたりすることのできるすばらしいものです。家庭でも、ぜひ家族で読書に親しんでみてください。また、伊方町電子図書館も利用できますので、積極的に活用してみてください。
・スマートフォンやタブレットの長時間の使用による「ネット依存」問題が深刻化しています。ご家庭での使用ルールについて話し合っていただき、家庭学習の時間確保に努めてください。
・子どもたちは、地域に出て学びを広げていきます。その際、地域の方々のサポートは、大きな力となります。学校支援ボランティアなどの皆様のご協力は、子どもたちの学力向上につながります。さらに、挨拶については、人と人とをつなぐとても大切なものです。家庭・地域・学校において、気持ちのよい挨拶を交わしていきましょう。今後ともよろしくお願いいたします。
