くらし 3月定例市議会(2)

■土佐市水道事業経営審議会
近年の本市水道事業を取り巻く状況は、人口減少に伴い、収入の大部分を占める給水収益の増加が見込めない中で、老朽化した水道施設の更新や耐震化などの整備が必要であり、非常に厳しいものとなっています。
このような状況の中、前回の審議会において、水道料金などの改定時期についてご審議いただいた結果、料金改定時期については赤字が見込まれる前年度での実施が望ましいこと、ならびに毎年の経営状況を確認しながら次期水道料金の改定を行うことが必要であるとの答申をいただきました。
ついては、本年3月21日に開催を予定している審議会で、本市の水道事業の経営状況や見通しについて改めてご確認いただきたいと考えています。

■新居地区観光交流施設南風
本年1月に土佐市立新居地区観光交流施設南風利活用検討委員会を立ち上げ、企業支援を専門とする経営アドバイザーなどのご支援をいただきながら南風の今後の利活用の方向性、指定管理者の公募条件などについて検討してきました。
この委員会での検討の結果、民間事業者からのご意見ご提案などをいただく手法として、民間事業者との直接の対話による情報収集を目的としたサウンディング型市場調査の実施を決定し、2月10日には市ホームページへ掲載するなどにより周知を行い、同調査を実施しています。
今後の予定としては、応募いただいた事業者との面会などによる調査を今月下旬に行い、その結果を踏まえて、指定管理者の公募条件などの整理をした後、来年度の早い段階で指定管理者の公募を実施したいと考えています。なお、来年度4月以降、指定管理者による施設管理が始まるまでの期間については、南風の管理は直営とし、施設1階の直販所については、あらゆる選択肢を念頭に置きながら、最終的な検討を行っているところです。

■社会福祉法人土佐市社会福祉事業団
これまでの5年間は、感染症に左右された運営であり、また令和6年度は、これまでにないほどの人材確保難や物価高騰により、高齢者部門の運営が非常に厳しい年であったとのことです。更なる業務の改善や効率化、職員間の連携強化が求められており、令和7年度は、ショートステイの在り方や給食調理部門の一元化など、体制を見直し運営していくとのことです。また、本年度における高齢者部門の人材確保策の1つとして、特定技能外国人を4名雇用しており、今後も継続的かつ計画的に受入れを実施していくとのことです。
保育部門においては、全国的に少子化が進む中、本市の児童数については、減少は緩やかであり、保育士人材確保難による待機児童問題の解決が課題となっています。高齢者部門とともに、引き続き、職員のスキルアップ、処遇改善を進め、選ばれる職場となるよう風通しの良い職場環境を作るとともに積極的に求人募集をしていくとのことです。
そのほか、本年度においては、築27年が経過したとさの里の1階床の張替え工事など、大規模な施設改修を実施しています。また、保育園も建設から30年を経過している園舎が多く、年々修繕箇所が増えてきていることから、今後においても両部門とも計画的な改修が必要とのことです。
事業団としては、これからも続くことが予想されます人口減少や物価高騰による地域の様々な課題にしっかりと目を向け、また関係機関との連携を深めながら、社会福祉法人としての使命を果たしていくとのことです。
今年度の職員採用については、3回の採用試験を実施し、看護師3名、介護福祉士2名、保育士5名、調理師2名を採用内定者として決定しています。高齢者部門、保育部門両部門ともに、市民ニーズに対応した質の高いサービスの提供を行うためには人材確保が急務であり、人材紹介や特定技能外国人雇用などを含め、今後も継続的かつ計画的に人材の確保に努めていくとしています。事業団の当初予算は、全体で収入・支出ともに17億936万円となっています。