- 発行日 :
- 自治体名 : 高知県香美市
- 広報紙名 : 広報香美 2025年11月号
■全国あんぱんサミット2025in高知
9月7日に保健福祉センター香北で、「全国あんぱんサミット2025in高知」が開催されました。あんぱんマーケットやあんぱん食い競争のほか、竹谷光司さんによるパン作りと「あんぱん」トークショーなど、あんぱんづくしとなったイベント当日の様子をご紹介します♪
○あんぱんマーケット
全国から取り寄せたあんぱんがズラり!どのパンも美味しそうで、すぐに完売しました。
○パン教室
連続テレビ小説「あんぱん」の製パン指導者をつとめた竹谷光司さんによるパン教室。「あんぱん」出演者も、今回の教室と同じことを教わっていたかもしれませんね!
○あんぱん品評会
フードライターの小塚舞子さんが、地元のあんぱんを食べ比べました。プロの目線で分析したところ、どのあんぱんも美味しかったようです!
○パン作りと「あんぱん」トークショー
竹谷光司さんと小塚舞子さんによるトークショー。会場でしか聞けない連続テレビ小説「あんぱん」制作現場のお話が聞けました♪
○あんぱん食い競争
物部川エリアのイベントの定番になりつつある「あんぱん食い競争」。出場した皆さんは、あんぱん目がけて一生懸命ダッシュしました!
○つぶあん派VSこしあん派アンケート結果発表
来場してくれた方に、つぶあん派・こしあん派のアンケートを実施。結果は84対71でつぶあん派の勝利~!でもどっちも美味しいよ♪
長崎県佐世保市から、遠路はるばる「佐世保バーガーボーイ」が来てくれました!「佐世保バーガーボーイ」も、やなせ先生が作ってくれたキャラクターです!当日は、香美市イメージキャラクターの龍河洞リューくん・かりかり桃子ちゃん・ゆずぼうや、そして南国市のキャラクターのしょうがちゃん・センベちゃんも登場しました!
「ものべすと」のイベントはまだまだ続きます♪ぜひ次のイベントにもご参加ください!
■特別インタビュー
◇連続テレビ小説「あんぱん」製パン指導 竹谷光司(たけやこうじ)さん
※このインタビューは、9月7日の「全国あんぱんサミット2025in高知」当日に行われたものです。
Q:さっそくですが、香美市の印象を教えてください!
A:自然が豊かで素敵なところだと思いました。素敵なアンパンマンミュージアムやホテルがあり、やなせ先生はすごいと思ったことです。あんぱんサミットの前日は、やなせたかし記念館に伺いましたが、連続テレビ小説「あんぱん」効果もあってか、すごい人の数でした。全国でも「あんぱん」効果のおかげで、あんぱんの売り上げが好調です。
Q:どのようなきっかけで、製パン指導をすることになりましたか?
A:「あんぱん」の舞台は昭和2年から戦後です。私がパン屋を開業する前に、日清製粉で小麦の開発をしていた経験やパンの歴史について勉強していたので、日本パン技術研究所からお声がけいただきました。オファーを受けた際は、何も知らないドラマ撮影の世界に携われることに興味が湧きました。
Q:パン作りで難しいと感じることはありますか?
A:日本のパンの歴史は、明治維新以降に本格化しました。しかし、世界のパンの歴史は4000年前から始まっており、パンを主食とする外国では技術が確立しています。日本は、パン作りの真髄にたどり着いていないと考えています。パン作りは家庭でもできますので、間口は非常に広いです。しかし、パン作りに携わって55年になる私も、まだ新しい気付きがあり、本当に奥が深いと思います。
Q:演者の指導だけでなく石窯の再現も竹谷さんが指導されたと聞いています。
A:石窯の再現にあたっては、石窯指導の方と一緒に河原や田んぼから石と粘土を採取して、パンを作ってみました。出来上がったパンは、びっくりするほど素晴らしいものでした。石窯でパンを焼いたことは何度もありますが、石窯を0から作ってパンを焼いたことはなかったので良い経験になりました。
Q:当時のパンを再現するにあたって、苦労したことはありますか?
A:「あんぱん」のパン作りは、現在のようにミキサーの中で生地を仕込むのではなく、もんじゃ焼きのような土手を作って生地を仕込みます。これが少し難しくて、役者の方も誤って土手が崩れることもありました。また、食糧難である戦後のパンを再現した際、制作の方から「これじゃ、まだ美味しそうに見えてしまう」と指摘をいただいたこともあります。
Q:阿部サダヲさんやその他のキャストにパン作りを指導し、何を感じましたか?
A:さっき言った、昔ながらの土手を作って生地を仕込む方法は失敗する時もありましたが、言ったことをしっかり吸収して、すぐにできるようになって、役者の方々の物覚えの早さに驚かされました。
Q:本日もパン教室で参加者の先生となりますが、パン作りで大事なことは何ですか?
A:楽しむことと温度を守ることですね。美味しいパンを作るには、温度・時間・重量がとても大事です。時間と重量を守る方は多くいらっしゃいますが、温度をしっかり見る方は少ないです。パン作りは温度との追いかけっこです。回数を重ねるごとに、どんどん上達して美味しく作れるようになります。
竹谷さん、インタビューにご協力いただき、本当にありがとうございました!
