くらし 初春のごあいさつ 越知町長小田保行

令和8年(2026年)を迎えるにあたり、謹んでごあいさつ申し上げます。ご家族おそろいで新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。昨年中は、町政全般に対してご理解ご協力をいただき深く感謝申し上げます。
さて、昨年を振り返りますと、戦後80年を迎え多くの犠牲を払った先の大戦を振り返り、平和の尊さをあらためて実感した年でありました。
国内では「大阪・関西万博」が開催されました。異文化を体験できるとともに、科学技術を駆使した近未来を体感できる館もあり、世界各国のパビリオンには長蛇の列ができ、盛況のうちに閉幕しました。
また、憲政史上初の女性首相が誕生した年でもあります。高市早苗内閣への期待は大きく、高い支持率を維持していますが、物価高騰対策等が功を奏することを願っています。本町としても町民の皆さまに支援をさせていただきますが、国・県と連携し相乗効果を出すことが重要であると考えております。
高知県関係では連続テレビ小説『あんぱん』が放送されました。アンパンマンの作者であり高知県出身の「やなせたかし」さんと、その妻小松暢さんの幼少期から晩年が描かれましたが、戦前戦後それぞれの時代背景や夫婦愛、家族の絆などが見事に描写されていました。牧野富太郎博士をモデルとした「らんまん」に続いて高知を舞台としたドラマが放送されたことは、高知県にとって、また県民にとって元気をもらえ、高知県観光にも大きく貢献しました。
明るい話題はスポーツの世界でもありました。高知ファイティングドッグス出身選手で、プロ野球阪神タイガースの石井大智投手の活躍です。同選手の50試合連続無失点記録は、世界記録・日本プロ野球の新記録であります。また、国立高等専門学校出身であることも史上初のようです。高知FD時代からひたむきに野球に取り組む姿が印象的でしたが、温和な性格とは対照的にストレートで真っ向勝負をするスタイルがプロ野球で開花したということです。当時の駒田監督は「練習への取り組み方が他の選手とは違っていたね」と後に話していました。今シーズンもけがなく活躍されることを願っております。
越知町関係では、音楽の世界で花開いた方がおられます。シンガーソングライターの「八生」さんです。昨年、「はじまりのうた」「まるいコロッケのうた」「しゅらばんばん」がヒットし、メジャーデビューされました。本町からプロ歌手が出たわけです。越知町を愛し、その思いも歌詞にする彼女の曲には癒やされますが、日本中のファンを魅了する活躍ぶりに大いに期待をしております。町民の皆さまも応援をよろしくお願い申し上げます。
一方、明るい出来事だけではありませんでした。
地震は日本各地で頻発しましたし、岩手県大船渡市や愛媛県今治市の山林火災は、林野火災の消火活動の困難さを突き付けられました。また、記憶に新しいのは大分県大分市佐賀関の住宅火災であります。人命と生活を奪う大災害でした。お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆さま方にお見舞いを申し上げます。
山々に囲まれ、家屋が密集する市街地である本町にとりましても、対岸の火事ではなく起こりうる災害であることを自覚し備えなければならないと考えます。
町民の皆さま方のご協力をお願い申し上げます。町としましても、町民の皆さま方の生命と財産、生活を守ることが最優先課題でありますので、「災害を減らす」「備えて住む」「安全に逃げる」を念頭に防災・減災対策を行ってまいります。
令和8年(2026年)は、60年に一度の丙午(ひのえうま)であります。「情熱や変化を象徴する年」とされています。世界情勢の不安定さや国内の経済状況の悪化など、私たちを取り巻く情勢は厳しさを増すばかりです。しかし、「情熱的で強い意志を持ち、厳しさや変化に立ち向かう年」となりますよう精進してまいりたいと考えております。
本年も高齢者世代の支援など、多様なニーズに応える政策を進めてまいります。そして、子育て支援や教育環境の充実を図り、すべての世代が安心して暮らせる町づくりを目指してまい進してまいります。
結びに、町民の皆さまお一人お一人にとりまして、本年が健康で飛躍の一年となりますよう心よりご祈念申し上げます。