- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県古賀市
- 広報紙名 : 広報こが 2025年9月号
『夜更けの終着駅』
福永 保(ふくなが たもつ)さん
(心の駅 駅長)
「昔は、市内のどこにでもいる福永さんと言われていました(笑)」
趣味が”自分”という彼は、古賀で新聞販売店を始めた30歳頃から、「自分探し」のために少年の船・育成会・PTA・区長をはじめ商工会のボランティアなどかなりの数の団体に関わってきた。なり手のなさそうなものには自ら手を挙げ、頼まれれば断らない方針でいたら毎日何かしらの会議に出席する自称「会議職人」になるほど多忙な日々に。「仕事もあって大変だったけれど、がっぷり四つに組んで向き合うと普段では得難い”感動や学びの宝物”が逆にもらえるんですよ。手を挙げてでもやってみることを絶対的にお勧めします!」超経験者だからこその言葉だ。
「自分探し」は?と尋ねると、無事に”終了した”そうだ。30余年間探し続けた結果”わかった”のは『わからないし、わからなくていい』という答え。「あるがままで生きていいんだ」そう思えたら気持ちがとても楽になったそうだ。「ねばならない」「こうすべき」「努力・根性・一生懸命」が消え失せて今は、約束を守れなかったり失敗をしたりする不完全な自分を”おもしろい”と思えるように。”できることとできないことのある完璧な自分”が大好きだから、人のことも好きになれる。皆だっていいところも悪いところもある唯一無二の存在だから、そのままでいいよね、と。
彼の営む「心の駅」は深夜から明け方まで、西口商店街に暖かな光を灯す通称「缶詰バー」。相席必須の店内は、偶然同じテーブルに着いた客同士や駅長の福永さんと会話やお酒をゆったりと楽しめる空間。オープンして20年変わらず、彼自身も大好きな場所だ。
最近、店でよく話すテーマは”心を整える”。見えている世界は自分の心の写し絵だから、心が整うと世界も変わって見えるはず。矢印を全部自分に向けて、常に自分がどんな気持ちか「心」を気にしてあげてほしい「心地いいかい?おい」と。
夜更(よふ)けに「心の駅」で、自分の内側をつい吐露してしまうことがあるかもしれない。けれど「人間してるじゃない?そのままでいいよ。」全てを包み込んで彼はきっとそう言ってくれる。
「個が元気になればまちも元気になるよ」自分を愛しまちを愛す彼の話の続きは…”心の駅”で。
・自分が大好きなので「福永保ブランド」を作りたいし、音楽をやっている仲間が古賀を音楽のまちにしたいっていうのも応援したい。やりたいことはまだまだある!
〔心の駅〕
住所:天神1-1-23
【電話】090-8662-3244
営業時間:22時~4時