文化 あさくら歴史散歩

市内の歴史遺産のロマンを追いかけるシリーズ

■三十六.蜷城をめざして鬼木(おにき)左太夫宗直(さだいふむねなお)(1)
日差しがまぶしい盛夏となりました。川風に涼を求め、福田台地を蜷城方面に進むと、佐田川に行き当たります。佐田川を渡る小田橋のたもとには、鬼木左太夫宗直の碑(ひ)が建っています。
鬼木左太夫宗直は、福岡藩の筆頭家老三奈木黒田家の家臣です。鬼木家は本来豊前に領地がありましたが、黒田家との縁で家臣となり、豊前から筑前へ移ってきました。宗直は、鬼木惣左衛門(そうざえもん)の嫡男で、文武に優れ2代一任(かずとお)、3代一貫(かずつら)に仕え忠勤に励み、三奈木黒田家を支えました。寛文年間、宗直は桑原村を中心として下座郡(げざぐん)の目付け役に任じられています。
黒田一貫は優秀な殿でしたが、自らの才能を誇るあまりに家臣を見下し、わがままな振る舞いがあったため、人心が離れていきました。主君の悪評は宗直を思い悩ましていきました。

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