くらし (特集)雨の季節にこそ知りたい いのちを守る「水」と「防災」のこと(1)

梅雨の季節は、水との付き合い方を見直す良い機会。そこで今月号は、暮らしに欠かせない水と、雨が多くなることでリスクが高まる災害について特集します。毎日使う水道水のこと、そして〝いざ〞という時の備えを見直してみませんか?

■遠くは筑後川からも運ばれる志免町の大切な水資源
私たちの毎日の暮らしを支える水。その多くは川の水を利用していますが、もともとは雨となって地上に降り、川や地下水となって海へと巡る「水の循環」の中から生まれています。
では、志免町の水はどこから来ているのでしょうか?実は、宇美川周辺の井戸や御笠川の伏流水による「自己水」が50%、残りの50%は福岡地区水道企業団から送ってもらう「受水」で成り立っています。この受水のうち、約3分の1が筑後川の水。福岡には大きな川が少ないため、筑後川流域から水を分けてもらっているのです。しかし近年、この流域では少雨傾向が続き、水不足のリスクもあります。水は自然の恵みであると同時に、限りある貴重な資源。志免町の水は、水源地域と筑後川流域の皆さんの理解と協力に支えられています。
だからこそ、水は大切に。一人ひとりが水を意識して使うことが、これからの豊かな暮らしにもつながっていきます。

◇志免町の水道水

■志免の水づくり
土生山(はぶやま)浄水場で浄水処理される志免町の水は、広い敷地をいかして薬品をほとんど使わない「緩速ろ過池」の方法を採用しています。環境に優しい方法で安心・安全な水がどのように作られているのかを紹介します。

▼Point1
メダカで水質チェック!?

〇原水槽
水源地から届いた水は、毒物などが混入していないかを確認するため、一部をメダカの水槽へ通します。原水の水で泳ぐメダカの様子に異変がないか観察し、安全チェックを行っています。

▼Point2
24時間365日のチェック体制

〇中央管理室
くみ上げている水の量や使われている水道水の量、機械が故障していないかなどをチェックしています。

▼Point3
自然な浄水方法

〇緩速ろ過池
小さなごみやにごりを取り除く「前処理ろ過機」を経て、何層にも砂層を重ねた「緩速ろ過池」で浄化します。水がゆっくり砂層を通りながらろ過されていく間に、微生物が汚れやカビ臭の原因物質を分解。自然の力をいかしてきれいな水を作ります。

▼Point4
水道水となって家庭へ

〇配水池
浄水池で消毒されて安心・安全な飲み水に。最後は地下に張り巡らされたポンプによって配水池へ送られ、町中の家庭や企業、施設へと届けられます。毎日の暮らしを支える大切な水の旅のゴールです。

■8/1~7は「水の週間」
期間中は、福岡都市圏の水事情の周知と節水意識の向上を目的にキャンペーンを実施。8/1(金)の「水の日」には、志免町のシンボル・竪坑櫓を青色にライトアップします。この機会に、私たちの暮らしを支える水について改めて考えてみませんか?

■まちのウオーターサーバー
志免町役場やシーメイトに無料のウオーターサーバーが登場!志免町のおいしい水が気軽に無料で飲めるようになりました。マイボトルを片手に、給水に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
※今回の設置は、ウオータースタンド株式会社との連携協定によるもの

■10年ぶりに「志免町水道事業ビジョン」を改定しました。
詳しくはこちら(※二次元コード本紙掲載)