くらし (特集)港の笑顔を未来へつなぐ(2)

■Fisherman Interview 漁師インタビュー
◇気づいたら、海が日常になっとった
小さい頃から釣りが好きでね。正直、勉強はあんまり好かんかったき、気づいたら漁師になっとった。学校が終わったら港に行って、船を眺めたり、糸を垂らしたりするのが当たり前やった。漁に出ん日でも、朝と夕の一日二回は必ず港に行く。海の色や船の様子を見んと、一日が落ち着かんのよ。もう習慣というより、体に染みついとる。体が動く限り、この海で漁師を続けたいね。
山本宗一(やまもとそういち)さん

◇海は正直。だから、手を抜かない
三十年以上やってるけど、同じ海の日は一日もないね。潮も魚も、毎回違う。だから手を抜いたら、すぐ分かる。今日は獲れんやったな、って。きつい仕事やけど、魚を揚げた瞬間は今でも嬉しいよ。海で飯を食わせてもらっとる以上、真面目に向き合わんといかん。
多田明廣(ただあきひろ)さん

◇獲るだけじゃない。伝える漁業へ
魚は獲ったら終わりじゃない。どう獲ったか、誰が獲ったか、そこまで伝えたい。自分で加工して売るようになって、お客さんの声が直接聞けるようになった。『また食べたい』って言われると、やってよかったと思う。漁師も、もっと表に出た方がいいと思うな。
増川健一(ますかわけんいち)さん

◇獲れたてを、毎日届けたい
正直、獲れる魚は年々減ってきよるって感じる。それでも今年は、例年に比べてカニがよう獲れよる。自然相手やけん、毎年同じにはいかんね。
獲れた魚は、ほとんど毎日ふれあい市場の直売所に出してる。顔は見えんけど、売り場を通して誰かの食卓につながっとると思うと嬉しい。せっかく新鮮な魚があるんやけん、若い人にももっと魚を食べてほしい。
下畑玉喜(しもはたたまき)さん

◇獲って、捌いて、届けるまでが仕事
じいちゃんも親父ものり漁師で、こどもの頃から、海に出たいと思いよった。
十五で漁師になって、十九の時に初めて自分の船を持った。直売所での販売も、最初は軽トラの荷台から始めた。その頃から通ってくれるお客さんもおって感謝しとるよ。魚はその日の内に、全部自分で捌くけん、鮮度は負けんと思うな。
清水秀彦(しみずひでひこ)さん

◇魚を守ることが、仕事を守ること
昔みたいに獲りよったら、魚は残らん。正直、獲らん選択はきつい。でも、今我慢せんと、この先がなくなる。俺らの仕事は魚あってこそやけん。次の代まで漁ができるように、獲り方も変えていかないかんと思っとる。
森田勝(もりたまさる)さん

■よしとみの魚市開催漁港deマルシェ
PLACE…吉富漁港

大好評につき1月も時間を変更して開催!!
1月25日(日)10:00~
※なくなり次第終了

吉富町産 甲イカ使用
「イカの炊き込みご飯」
無料配布

■ふるさとの海を未来へつなぐ
夕暮れの港に、一日の仕事を終えた漁船が静かに戻ってきます。朝とは違うやわらかな光に包まれた海は、今日も変わらず、私たちに多くの恵みを与えてくれます。
吉富町はSDGs未来都市に選定され、町の歴史・文化をしっかりと未来へ継承しながら、豊かな自然をこどもたちの未来へ大切に残していくまちづくりを進めています。その取り組みの一つとして、海岸清掃には町民のおよそ一割の皆さんが参加し、それぞれの想いを胸に、ふるさとの海と向き合っています。散歩の途中に拾う小さなごみ、親子で並んで砂浜を歩く姿。その一つひとつが、海を守る大きな力になっています。
漁師が守り続けてきた海は、今、町全体の宝となり、こどもたちの未来へとつながっています。新しい年の始まりに、私たち一人ひとりができることをしっかりと考えながら、これからもこの海を大切に守り、次の世代へ誇れる吉富町を引き継いでいきたいです。