- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県吉富町
- 広報紙名 : 広報よしとみ 令和7年4月号
■こどもの心と身体を支える居場所
ひだまり食堂―本格スタート!―
こどもが安心して食事がとれる場所を提供したい。家庭の事情に関係なく、温かい食事と人のつながりを提供し、孤食や栄養の偏りを防ぎます。支え合いの精神で実現した「ひだまり食堂」には思いやりのカタチが溢れていました。
◇命の恵みや、人に感謝をする気持ちを育むことは、とても大切なこと―。食を通じて心も育む「食育」。それはこどもたちだけでなく、大人も同様です。
2月に本格スタートした「ひだまり食堂」は、ただ食事を提供する場ではありません。特に小学生にとって、食事は成長の基盤であり、同時に大切な学びの時間にもなります。こどもたちにとって、このひだまり食堂が「食べることの楽しさ」や「食の大切さ」を伝え、食育の場となることを願っています。
「こどもたちに笑顔になってほしい」そんな想いから発足したボランティア団体「SUNビージョ」の皆さんはそれぞれが得意とするスキルを持ち寄ることで、バラエティに富んだ美味しい料理を提供します。
地元の食材を使うことで、こどもたちに食べ物の背景を知ってもらう機会を与え、こどもたち自身が配膳を手伝ったり、簡単な調理を体験したりすることで、「食」を自分ごととして考える力を養うことができます。ただ与えられるだけでなく、「食べること」に主体的に関わることで、食への関心が深まり、将来の健康的な食習慣につながる工夫も考えています。さらに、食卓を囲みながら会話することで、こどもや大人との関わり方や思いやりの心を育む機会も得られます。
〇食べるは人を育てる
「食」と共に「育」つためにはこれらの機会を家庭や学校、地域などでつくり、身に着けていく必要があり、それらは大人になってからもずっと、育み続けていくものです。大人には、そうした食の知識や経験を「次世代に伝える」という役割もあります。ひだまり食堂では「SUNビージョ」の皆さんを中心にただ食事を提供するだけでなくこれらの「学び」を伝えていく取り組みを進めています。思いは多くの人たちに伝わり、今ではたくさんの協賛企業の協力で、保温ジャーやウォーターサーバー、業務用冷蔵庫、野菜やお米、お土産のお菓子なども準備され、会場は参加したこどもと保護者の笑顔で溢れました。
ひだまり食堂では地元の食材を活かした美味しい料理が提供されています。その背景には地域のため、人のために尽力する人、そして食材となった生き物たちの命があり、私たちが今を生きることができるのではないでしょうか。
食べることは生きること。その大切さをこどもたちに伝えながら、心と体の成長を支える居場所をこれからもつくっていきたいです。
◇こどもの笑顔があふれる場所に
私が何よりも大切にしているのは「こどもたちが安心できる居場所をつくること」です。ただお腹を満たすだけでなく、「ここに来るとほっとする」「誰かが自分を気にかけてくれる」と思えるような温かい空間を目指しています。食事を囲むと自然と会話が生まれ、自然と笑顔も広がりますよね。悩みを抱える子がいたら、そっと寄り添う友達や大人がいる。そんな空間を提供することで、こどもたちが少しでも安心して、元気に成長してくれたらなと思っています。こどもたちの「おいしい!」という声や、無邪気な笑顔を見るたびに、この活動の意義を感じますし、何よりも私たちの活力になります。これからも、地域のみなさんと協力しながら、一人でも多くのこどもに温かい食事と安心できる居場所を届けていきたいです。
SUNビージョ
代表 南 薫さん
◇次回開催日決定!
今月も温かくておいしいごはんを準備しているので、おうちでお留守番をしている子やお友達といっしょにごはんを食べたい子は、ぜひ食べにきてね!みんなで楽しい時間を過ごしましょう♪
〇メニュー
お子様ランチ、あさり汁、デザート
お楽しみに!
日時:4月19日(土)11:30~13:30
場所:住民福祉センターひだまり
対象者:町内の小学生とおうちの方(先着50名)※こどもだけの利用も可能です。
料金:こども100円おとな300円
事前予約:4月14日(月)まで
予約・問合せ:吉富町社会福祉協議会【電話】23‒5400