くらし 特集1~思いを綴(つづ)る きずな深まる

住み慣れた地域でいつまでも心地よく暮らせるよう、日々の思いや希望を記す「きずな手帳」。
多久市オリジナルで、パステルグリーンのやさしい表紙が目印です。
自分の身の回りのことや気持ちを整理することで、家族や大切な人とのつながりも自然と深まるはず。
まだ考えたことがない人も一度手に取り、自分らしい暮らしを思い描いてみませんか?

■家族と地域とつながる1冊
多久市では、在宅医療・介護従事者と地域の代表者が定期的に集まり、住み慣れた地域で誰もが長く健やかに暮らしていけるよう話し合いを進めてきました。そのなかで着目したのが「人生会議」。万が一に備え、大切にしていることや医療介護への希望などを考えるものです。
とはいえ、元気なうちから考えるのは難しいもの。そこで助けとなるものを作ろうと協議を重ね、令和6年に「きずな手帳」の配布を開始しました。気軽に持ち歩けるお薬手帳サイズながら、将来支えてくれる人が知りたい項目をぎゅっと盛り込んだ1冊です。
自分の気持ちを再確認できるほか、外来受診や施設入所の際には手渡すだけで思いを伝えられる優れもの。信頼する人や医療・福祉従事者との温かい〝きずな〞を紡ぐ一助として、ぜひご活用ください。

◇人生会議(ACP…Advance Care Planning(アドバンス・ケア・プランニング))のやり方
(1)自分の希望や思いについて考える
(2)気持ちを打ち明けられる人は誰か考える
(3)かかりつけ医に相談する
(4)自分の思いをみんなで話し合う
(5)思いを伝える
自分らしい暮らしのために(1)~(5)のステップを繰り返し、思いを共有しましょう!

■きずな手帳ってどんなもの?
ここでは、どんな項目があるのかをくわしくご紹介します。難しく考えず、現状や気持ちを自由に書き記してみましょう。変更があれば、その都度書き直してください。

たとえば…
・わたし自身のこと
氏名・生年月日・住所などのプロフィール、緊急連絡先など
・地域のこと
参加している活動について、主な外出手段、災害時の避難場所
・関わりのある人のこと
友人・区長・民生委員と、それぞれの連絡先

▽市内のここでもらえます
・病院・歯科
・薬局
・介護保険施設
・各町公民館
その他、各地区の老人会や通いの場、サロンでも配布しています。

◇活用したみなさんの声
・「きずな手帳」を書いてみるまで、あまり考える機会がありませんでした。これからもっと自分のことを見つめていきたいと思います。
・エンディングノートを何度か書いてみましたが、現実的に難しいのではと考えてしまい、途中で書くのをやめていました。「きずな手帳」を手にし、改めて考えることができています。
・長い人生の思い出を少しずつ振り返ることができました。家族や友人とも話し、楽しく暮らしていきたいです。

■市民公開講座
入場無料
みんなで学ぼう これからの人生計画~終活でみつける安心と希望~
12月7日(日) 10時~12時(開場9時30分)
会場:多久市中央公民館大ホール
来場者には粗品をプレゼント

▽schedule
講演その1 弁護士が教える相続と遺言の基本
講演その2 成年後見制度
劇 出演…劇団ちくたくネットとゆかいな仲間たち
送迎(無料)を希望する人は、事前に高齢・障害者支援課までご連絡ください

問合せ:高齢・障害者支援課
【電話】0952-75-6033