- 発行日 :
- 自治体名 : 佐賀県伊万里市
- 広報紙名 : 広報伊万里 令和7年8月号
今年も『男女格差(ジェンダーギャップ)』に関する世界ランキングが発表され、日本は148か国中118位と、先進7か国のなかで最下位でした。特に、女性閣僚の減少が影響し、政治分野のスコアが後退しています。経済分野でも、女性管理職の割合が127位と著しく低く、男女間の賃金格差も依然として大きいままです。
教育分野では、高等教育機関への進学における男女格差が課題となっていて、とりわけ理系分野への女性の進学率は、いまだ低迷しています。
政治分野では、女性の活躍を広げていくために、国会議員や閣僚だけでなく、その土台を支える市議会や県議会といった地方政治の場においても、女性の参画がより一層求められています。これまで男性の分野とされてきた財政や公共工事などの政策領域においても、女性議員の分析力や判断力を高めていくことが重要です。
経済分野では、企業の経営層による意識改革が不可欠です。男女の役割に対する固定観念や『アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)』を見直し、出産や家事といったライフイベントへの理解と支援を社会全体で進めていくことが望まれます。
ある女性自衛官から「女性隊員の地位や能力を高めるために、スキルアップの仕組みづくりや男女双方の意識改革が進められています」との声が寄せられました。これは、自衛隊のような男性中心と見られがちな組織でも、確かな変化が生まれていることを示しています。
男女格差のない社会を実現するためには、私たち一人一人が「平等を求めながら、これはやらない、あれはやりたくない」といった意識を改める必要があります。誰かに変化を求めるのであれば、自らも覚悟を持ち、行動することが求められます。互いを尊重し、支え合う社会の実現に向け、まずは一歩を踏み出していきましょう。
(伊万里市男女協働参画懇話会『いまりプラザ』委員)
問合先:企画政策課男女協働・婚活応援係
【電話】23-2115