くらし MADE IN OMURA 大村の「農」(2)

黒丸町で昭和初期に誕生した、大村を代表するブランド野菜「黒田五寸人参」。大村で誕生したこのニンジンは、赤みが強く、肉質の柔らかさと果物並みの糖度の高さが特長。ニンジン特有の臭みも少なく、生やジュースでもおいしくいただけると評判です。喜多さんを始め、4人で原種を守り続けています。

〔POINT〕1月後半から2月が糖度が上がりやすい。葉の切り口が小さく、実の先が丸いものを選ぼう。

長崎県黒田五寸人参原種育成会
会長 喜多 明さん
黒田五寸人参を使ったお気に入りメニューは、にごみときんぴら。

ミカンは品種により旬が異なり、その特徴も異なります。フレッシュさを味わえる極早生(ごくわせ)は9月下旬ごろから出荷が始まり、酸味と甘みのバランスが良く最もおいしいと言われる早生は10月下旬から11月下旬にかけて出荷を迎えます。糖度13度以上の「はなまる」や小みかんの「ちびまる」、12度以上の「味ホープ」は全国へ出荷され、特に関東や東北で大人気。もちろん県内のスーパーなどでも購入できます。

〔POINT〕外皮が薄く身にピタッと張り付き、ぼこぼこしているミカンは糖度が高く、「菊ミカン」とも。

JAながさき県央みかん部会
副部会長 野田 真吾さん
広大なミカン畑を管理する傍ら、海外への輸出も手掛けるなど先進的な取り組みも積極的に導入。ホームぺージで生育状況などを更新中。

本県は農協出荷量が全国第3位のイチゴの名産地で、大村でも盛んに栽培されています。現在主流の「ゆめのか」は大粒で鮮やかさがあり、バランスのいい酸味と甘みが特徴。日持ちもしやすく、しっかりした実は果汁もたっぷり。12月ごろから出荷が始まり、3月から4月にかけて最盛期を迎えます。イチゴ栽培は病気や虫との戦い。防除を徹底し、手間暇かけて育てています。

〔POINT〕へたが青々としていて実に張りがあるものが新鮮な証拠。粒が埋まっているイチゴは成熟の証。

JAながさき県央いちご部会中部支部
支部長 永田 国雄さん
イチゴ農家歴20年。夫婦二人三脚で16アールのイチゴを栽培。

農家さんが直接卸す直売所や、市場を通じてスーパーや青果店に並ぶ地元の農産物。皆さんも「大村産」を意識して、地産地消を始めませんか?

昨年創業100周年を迎えたかとりストアー。「地産地消」をキーワードに、毎日市場から仕入れた新鮮な青果が並ぶほか、直売コーナーも充実。約500の登録農家のうち、常時100~150人が採れたての農産物を納めています。市場にはあまり出回らない珍しい農産物が入荷することも。大村産の食材を使った弁当開発にも力を入れるなど、多方面から地産地消を守り続けています。

(株)かとりストアー
代表取締役 鹿取 栄治さん
「果物の後継者不足が特に深刻だと感じる」と鹿取社長。今後は生産者の出荷サポートなども視野に入れているそう。

・かとりストア原口店
原口町1050番地
【電話】55・8131
時間:9:00~22:00

・大きな新鮮村
東本町604番地
【電話】47・5311
時間:9:00~22:00

戦後の闇市から始まった渡辺商店は、大市通り市場に店舗を構えて70年。できる限り大村産にこだわり、低価格で人気の規格外商品や珍しい農産物など、いろいろな青果を取り揃えています。「これからの季節は大村産の青果が目白押し」と3代目の渡邉さん。仕入れによって毎日変わる目玉商品にも注目です。

(有)渡辺商店
代表取締役 渡邉 晴彦さん
先代の頃からの固定客から若い人まで幅広い客層が訪れます。落花生のシーズンに店頭に並ぶ、自家製ゆでピーナッツも大人気。

・渡辺商店
本町328番地1
【電話】52・3656
時間:11:00~17:00
休業日:日曜・1/1~4・お盆

◆直売所情報
◇おおむら夢ファームシュシュ「新鮮組」
弥勒寺町486番地
【電話】55・5547
時間:10:00~18:00(9:00~対応可)
休業日:1・2・6・7・11月の第3水曜、12/31午後、1/1・2

◇鈴田峠農園「こだわり市場」
中里町452番地8
【電話】48・5523
時間:8:00~18:00
休業日:1/1・2

◇産直かやぜ
荒瀬町1037番地1
【電話】55・0435
時間:8:00~18:00
休業日:12/31午後、1/1~3

◇三浦かんさく市
日泊町1049番地1
【電話】54・7737
時間:9:00~17:00
休業日:12/31~1/4、8/15・16

◇三浦線海沿いマルシェ
陰平町270番地4
【電話】53・5978
時間:9:00~18:00
休業日:第3水曜、1/1~3

◇産直松吉
松原本町363番地19
【電話】51・4229
時間:9:00~18:00
休業日:月曜

流通の要となる大村市総合地方卸売市場では、農家の皆さんが作った安心で安全な野菜などを、市内外の小売店や飲食店、加工業者へ卸しています。学校や施設などの給食に使用する食材も提供されるなど、地域の食を支える大切な役割を担っています。

・とまと
色づきがよく、縦筋が入ってメリハリのある形をしているものが甘みがあります。

・はくさい
芯が小さいものがおすすめ。保存時は芯をカットして保存すると長持ちします。

・ぶろっこりー
つぼみが締まっていて、紫がかった色のものは育ちがよく、栄養満点です。

・かぼちゃ
乾いた芯は追熟の証拠。カットされているものは種が詰まっているものを選びましょう。

大村市総合地方卸売市場
県央大村青果(株)
代表取締役社長 柴田 幸広さん
「大村は扇状地で黒土と肥沃な土地なので、野菜作りに適している」と柴田社長。