くらし 〔特集1〕まちを支える人 #1 災害に備えたまちづくり(1)

災害はいつ、どこで起こるかわかりません。しかし、私たちの地域には、そんな非常時に備えて日々活動している人々がいます。今回は、地域の防災活動を支える3人の方々にお話を伺いました。

■壱岐市消防本部 三瀬 祥希(みせ よしき)さん
Q:消防署の勤務体制や業務について教えてください。
壱岐市消防本部は、職員数62名で24時間勤務を2交替で勤務しています。日頃から、市民の生命・身体・財産を災害から守るため、火災想定訓練、救助訓練、救急活動訓練など多種多様な災害に迅速な対応ができるよう訓練を行っています。
また、避難訓練時に職員が出向き、訓練指導や火災・地震・津波からの避難方法について指導しています。他にも、救命率向上のため応急手当普及活動にも力をいれ、心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)の使い方をはじめ、非常時に必要な応急手当の知識を身につけるため講習を行っています。

Q:その他にどのような業務を行っていますか。
消防業務で思い浮かぶのは、火災や救急、救助等の災害活動だと思いますが、その他にも「予防」という業務があります。読んで字の如く「予め、防ぐ」ことを業務としており、消防法に基づき、施設等の防火・防災対策が講じられるように、立入検査や行政指導等を行います。また、地域住民の方に防火・防災意識の高揚・啓発を図ることなども主な仕事です。火災を未然に防ぐことができたなら火災件数や死傷者数の減少につながります。また、火災が起きた場合でも被害を軽減するため、皆さんがいのちを守る対策として、壱岐市火災予防条例では、住宅用火災警報器を設置することが義務付けられています。年に数回各自で動作点検をし、設置から10年経過したら交換の目安となりますので交換するようにしてください。

■壱岐市消防団 勝本地区代表副団長 川村 慎太郎(かわむら しんたろう)さん
Q:消防団について、団員の構成、年齢層、どのような方が消防団として働いているのか教えてください。
現在、壱岐市内には安川代表はじめ以下787名の消防団員がいます。最年長は63歳、最年少は21歳です。壱岐市内に居住し、または勤務するもので、防災に対する志が高く、健康な方で18歳以上であればどなたでも入れます。

Q:消防団の取り組みについて(災害に備えた取り組み、実際に災害が起こった際の動きなど)教えてください。
消防団は、自分たちの地域は自分たちで守るという考えのもと、普段は別の仕事をしている地域の人が、火災や災害があれば職場から出動しています。
災害に備えた取り組みとしては、定期的に現場を想定した放水訓練や、ポンプの取り扱い訓練、隔年でポンプ操法を行っています。訓練の見学や体験も大歓迎です。
また、消防団フェスタ、消防音楽隊の定期演奏会などを行い、広く市民に消防団を知ってもらうための活動もしています。消防団員には、年金制度などもあるので、地域のために動いた時間が自分の将来にもつながります。
壱岐市消防団では、随時消防団員を募集していますので、興味のある方は、消防本部総務課へご連絡ください。

■壱岐市総務課危機管理班 小嶋 那奈美(こじま ななみ)さん
本市の危機管理・防災体制のさらなる連携強化のため、令和7年4月1日付にて壱岐市消防本部から危機管理班へ配属。

Q:壱岐市の取り組みについて、教えてください。
壱岐市では、災害に強い町づくりを目指すため、危険箇所の周知や、災害時の対応力を強化するための取り組みを行っています。

災害が起こっていなくても、常日頃から自主的に災害に備えることが重要です。地域の安全・安心を守るために、私たち一人ひとりができることを考え、行動していきましょう。