- 発行日 :
- 自治体名 : 長崎県壱岐市
- 広報紙名 : 広報いき 2025年10月号 No.259
■スポーツを通して健康長寿、地域と共に歩むスポーツの新たな風
壱岐市では、スポーツが年齢や経験を越えて人と人を結び、健康長寿を後押ししています。勝敗だけにとどまらず、公民館や学校、自然豊かなフィールドを舞台に、子どもからシニアまでが肩を並べ、笑顔で身体を動かす風景が少しずつ、しかし着実に広がってきました。今回は、地域に根差して活動している6名の方々にお話を伺いました。
○壱岐市スポーツ推進委員協議会 副会長 立川 洋介(たちかわ ようすけ)さん
Q:スポーツ推進委員としての主な役割や活動について教えてください。
地域の皆さんが年齢や経験に関わらずスポーツに親しめるよう、場づくりと人のつながりづくりを担っています。具体的には、体験会やイベントの企画運営、学校・地域クラブの支援、指導者やボランティアとの連携、用具の手配や安全管理、広報などを行い、日常の健康づくりへつながる機会を増やしています。
Q:最近の活動内容や特に成果を感じた取り組みを教えてください。
例年小学生を対象にした、複数の競技を体験できる「しまのスポーツフェスティバル」を開催しています。子どもたちからは、「初めてでも楽しかった」「別の競技にも挑戦したい」という声が多く、保護者の方からも好評でした。このイベントをと通じて、普段触れる機会が少ない競技に出会える場をつくれたこと、家族ぐるみで運動の話題が増えたことに手応えを感じています。今年度も、計画をしていますのでぜひご参加ください!
Q:活動のやりがいや原動力となっているものは何ですか?
参加者の皆さんの笑顔と、「できた!」と喜ぶ瞬間を見ることです。スポーツを通じて学年や世代を超えた交流が生まれ、地域の輪が広がっていく様子が、次の企画への活力となっています。
Q:壱岐市における地域スポーツの現状や直面している課題について教えてください。
人口減少、特に子どもの人口減少が進み、競技の選択肢が限られやすいことが大きな課題です。自分がやりたいスポーツを十分に選べない、練習機会が少ないといった状況が生まれています。さらに、指導者不足も深刻で、受け皿を広げたくても、指導者の確保が追いつかないのが現状です。
Q:今後、新たに取り組みたいプロジェクトやアイデアはありますか?
課題解決につながる取り組みを進めたいと考えています。はじめに、「しまのスポーツフェスティバル」の通年化・巡回化です。年数回の定期開催と、各地区での持ち回り実施により、多競技を継続的に体験できる仕組みをつくっていきたいと考えています。
また、「選べる運動教室」として、学期ごとに複数競技を試せるプログラムを設け、子どもが自分に合う種目を見つけやすくする機会をつくっていきたいです。
次に、地域コーチバンクの創設です。人材不足を解決するため、短時間から関われる指導・サポートの仕組みを整備し、ミニ講座や資格取得支援で裾野を広げる手伝いができればと思っています。
最後に、情報の一本化です。イベント情報・申込・保険案内をまとめた簡単なWeb、紙のカレンダーを整備し、参加のハードルを下げたいと考えています。
これからも、子どもから大人まで、誰もが「やってみたい」が実現できる環境を、地域の皆さんと一緒につくっていきます。