- 発行日 :
- 自治体名 : 長崎県壱岐市
- 広報紙名 : 広報いき 2025年10月号 No.259
○総合型地域スポーツクラブKameliaSC 鬼塚 裕司(おにづか ひろし)さん
Q:KameliaSCの設立の背景や目的、活動内容について教えてください。
県スポーツ振興課から「壱岐市には総合型地域スポーツクラブが未設置」と伺ったことが設立のきっかけです。調査を重ね、地域に必要な取り組みと確信し、令和4年度に開設準備委員会を立ち上げました。
ミッションは「超越―壱岐島において健康長寿に資する場・機会を提供し続ける」です。スポーツの力で壱岐市が直面する少子化・高齢化・人口減少の地域課題解決とSDGs達成にも寄与できるものと考えています。
総合型地域スポーツクラブは、多種目・多世代・多志向が特長で、5歳から87歳まで幅広く参加いただいています。現在はモルックが盛況でその他の種目が立ち上げられないのが現状ですが、秋からはイオン2階の空き店舗スペースを活用し、ボッチャ体験会を定期開催する予定です。
Q:健康における壱岐市の課題について教えてください。
令和5年11月、健康長寿日本一県民会議において発表された「健康自治体ランキング」で壱岐市が最下位という結果に衝撃を受けました。特に「身体活動習慣(1日30分以上軽く汗をかく運動の実施)」に課題があると指摘されています。
一方、県の健康づくりアプリ「歩こーで!」の地域別ランキングでは、1年近く、壱岐市が県内1位を維持しています。私たちの取り組みも一助になっていると感じています。
Q:将来的な目標や今後新たに取り組みたいスポーツやプロジェクトはありますか?
生涯型スポーツを中心に、クラブの新しい取組として、スポーツスタッキング、ニュースポーツ、ブレイントレーニング部の立ち上げを準備中です。併せて「壱岐島から世界チャンピオンを輩出する」というハードな目標も掲げています。公式クラブチーム「春一番」は、世界で最も地域に愛されているチームとして世界を舞台に躍動しています。まだ春一番を知らない方にも、ぜひとも彼らの勇姿を見てもらいたいです。
また、日本におけるモルックの聖地である兵庫県川西市とのご縁により、満願寺若田等慧名誉住職より「壱岐島はモルックの島!」の称号とオブジェを授かりました。日本モルック協会との協働イベント開催や、日本大会・世界大会の誘致にも挑戦し続けます。
○モルック「春一番」世界大会出場 メンバー 中村 大祐(なかむら だいすけ)リーダー、中村 萌(なかむら もえ)選手、山川 雄大(やまかわ ゆうた)選手、濵口 拓斗(はまぐち たくと)選手
Q:モルックとは何か教えてください。
モルックとは、1~12の数字が記されたスキットル(木の棒)を倒し、得点を重ねて50点ちょうどになるように組み立てていくスポーツです。初心者でも簡単に覚えることができ、運も関わってくるスポーツなので、時には熟練者に勝つこともあり、老若男女問わず楽しむことができます。
Q:世界大会への参加経験について教えてください。
8月にポーランドで開催された世界大会に参加しました。多くの国の選手やトッププレイヤーの試合を目の当たりにし、新たな課題の発見や自信につながる結果を得て、これまで以上にモルックに対する熱が上がりました。壱岐で応援してくれた仲間にも良い刺激となり、チームの雰囲気がさらに良くなったと感じます。特に印象的だったのは、師匠とも言えるチーム「川西」に勝利し、ベスト64(33~64位)が決定したことです。プレイヤーとして恩返しができたのではないかと思っています。
Q:モルックが世代を超えて楽しまれている理由は何だと思いますか?
身体に負担をかけずにできるスポーツであり、力に自信がない方でも遠くに投げることができます。また、攻防を考えながらプレーを組み立てるので、計算力や判断力を使い、脳の活性化にもつながります。基本的に複数人で行うスポーツなので、新しい仲間を作ることができ、交流を深めることができます。今年の世界大会の上位入賞者をみると、70~80代の選手や女性選手など、老若男女誰でも可能性があるので世代を超えて楽しむことができると実感しました。
Q:今後の計画や目標、新たに導入したいプログラムやイベントはありますか?
誰でも平等に楽しめるように、小学生限定の大会や、65歳以上限定の大会などを企画しています。今後は、市内にとどまらず島外でも大会を開催し、モルックを通じて壱岐市民の方と島外の方との交流の場を展開していけたらいいなと思っています。
問合せ:一緒に推進課 広報戦略班
【電話】48-1137