- 発行日 :
- 自治体名 : 長崎県雲仙市
- 広報紙名 : 広報うんぜん 令和7年6月号
■遠目塚遺跡(とおめづかいせき)(南串山町)
遺跡は、ハマユリックスホール付近の台地先端上に位置します。大正時代から存在は知られていましたが、昭和51年に災害復旧工事に伴う調査が行われ、古墳時代中期(約1,600年前)のお墓であることが判明しました。
調査では、箱式石棺(はこしきせっかん)の中から鏡や勾玉、小玉、刀子(とうす)などが出土しました。箱式石棺とは、板状の石材を箱形に組み合わせたものです。掘り込んだ穴に石材を据え付け、遺体や副葬品を埋葬していました。発見されたものには、長さ1.64m、幅約0.7m、深さ0.55mの箱式石棺が使われていました。
遺跡では箱式石棺が他に2基発見されており、近隣の遺跡からも石棺が見つかっています。そのため、この地域に石棺を埋葬する文化のある人々が生活していたと考えられます。橘湾から非常に近い場所でもあるため、海の幸を楽しみながら暮らしていたのかもしれませんね。
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