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■たかが突指、されど
長崎北徳洲会病院院長
鬼塚 正成 先生

30歳時に軟式野球大会でキャッチャーをしていた時にリバウンドしたボールを右手薬指で受けてしまった。たかが突指と思い、2週間放置していたが痛みと腫れがとれず専門医に診てもらったところ、第2関節(近位)が関節内骨折を来しており手術を行った。今年3月、剣道の稽古中に相手の小手打ちを右薬指で受けてしまった。今回は写真をすぐに撮ったが診断が難しく、手の外科専門医に診てもらったところ、第1関節(遠位)の腱断裂で2か月間シーネ固定となる。
ネット通販でいろんなタイプのシーネ、サポーターがあり使用したが、この間に手術、剣道は休んでしまう羽目になった。私の小手は脳外科医で外傷を受けないように小手の中に入れる綿を多めに入れている特別注文だが、綿の入っていない側から撃たれるのは想定外であった。球技では特に突指が多く、サポーターをしながら試合に出る選手がいるが、無理は禁物である、早めの受診をお勧めしたい。幸い、4月から当院にも待望の整形外科専門医が外来診療を開始した。今年、私は還暦を迎えるというのに、体のあちこちを負傷、手術(6年前には人工股関節術)を受けながらも整形外科医と相談しながら剣道と診療は続けていく予定である。