- 発行日 :
- 自治体名 : 長崎県波佐見町
- 広報紙名 : 広報はさみ 令和8年1月号
◆高脂血症と言われた方の食事療法
▽松村内科・消化器科 松村 暢之
高脂血症と診断され、医師から脂肪制限を指示されていても具体的に何を制限したら良いのか迷っている方もいると思います。
今回は脂肪制限に重要な役割を持つ脂肪酸についてお話しします。
コレステロール値に関与する脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸(シス型、トランス型)に分類されます。
飽和脂肪酸は獣肉の脂身や皮、バター、乳製品、加工肉(ソーセージ、ベーコン)等、不飽和脂肪酸(シス型)はヒマワリ油(リノール酸)やオリーブオイル(オレイン酸)等の植物油や青魚等(EPD、DHA)、不飽和脂肪酸(トランス型)はファストブレッド、ショートニング等に含まれています。
一般的に高脂血症患者では飽和脂肪酸を制限して不飽和脂肪酸を積極的に摂る事が勧められています。揚げ物の調理には植物油やオリーブオイルを使用し、肉料理ではなく魚料理を中心に食事をするように心掛けて下さい。CMでおなじみのEPDやDHAをサプリメントで摂るのも良いでしょう。
ただ、トランス型不飽和脂肪酸はコレステロール値を上昇させるので注意が必要です。トランス型でファストスプレッドとはマーガリン類に分類されるタイプの人工食品です。ショートニングとは焼き菓子などにサクサクした食感を与えるために使用される無味無臭で白色の固形油脂です。これらが含まれている事に気付かないで菓子パンやせんべい等を好んで食べている可能性もありますので注意して下さい。
それと、数年前までは高脂血症には鶏の卵は良くないと言われてきました。しかし、今では鶏の卵はコレステロール値には関与しない事が臨床研究で証明されています。
それから、食物繊維(野菜、キノコ、海藻類、大豆等)はコレステロールの吸収を抑えて総コレステロール値や悪玉コレステロール値を低下させる事がわかっています。
最後になりますが、どんな食事療法でもすぐに効果は出ません。根気よくじっくり取り組んで頂く事で効果を発揮します。今回の健康一口メモが皆様の健康維持に役立てれば幸いです。気になる事、わからない事等あればいつでも御相談下さい。
