- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県上天草市
- 広報紙名 : 広報上天草 令和7年7月号
■上天草市で活躍する地域おこし協力隊のコーナー。日々の活動や暮らしを紹介します。
▽横溝南海さん
皆さん、こんにちは!地域おこし協力隊の横溝南海です。協力隊として活動して早3年。いよいよ7月いっぱいで任期満了を迎えます。
私が上天草に来たきっかけは「おてつたび」(お手伝いしながら旅をするサービス)でした。見知らぬ土地で働きながら旅をする中で、観光では得られない深い関わりや、地域の人との温かな時間に触れました。この仕組みは、都市部の人にとっても、地域の人にとっても幸せな循環を生むものだと感じ、「こういった共助の仕組みをもっと広げたい。」と思い、上天草にやってきました。
協力隊としては、スキル(シェアワーカー育成)、モノ(メルカリ講座)、空間(空き店舗活用)、お金(クラウドファンディング)、人(タイミートラベルやインターン生受け入れ)など、さまざまな〝シェア〞を軸に活動してきました。
これまでの活動を形容する言葉は、どれも魅力的で、どこかかっこよく響くかもしれません。でも、そんな言葉で形容される活動の中で私が実際に見てきたのは、思いどおりにいかない現実、うまく届けられないもどかしさ、そして答えのない問いばかりでした。
試行錯誤の連続でしたが、その中で出会った人たち、交わした言葉、共に悩んだ時間、すべてが宝物です。声をかけてくれたり、一緒にご飯を食べてくれたり、見守り、寄り添ってくれた上天草の皆さんがいたから、ここまで来ることができました。
「人生は問うのではない。問われているのだ。」とヴィクトール・フランクルの名言がありますが、まさに、上天草で過ごした日々は、私にたくさんの問いを突きつけてくれました。
そしてそれに向き合う勇気とヒントをくれたのは、他でもない上天草の皆さんです。
任期は終わりますが、これからも上天草で地域と外をつなぐ取り組みに引き続き挑戦していきたいと思っています。
この3年間で上天草が愛おしい場所になりました。ここで出会ったみなさんのことが心から大好きです。本当にありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。