健康 中津市民病院の健康コラム

泌尿器科 元 貴彦

■泌尿器科とロボット手術
近年テレビや雑誌でロボット手術という言葉を聞くことが多くなってきました。みなさまも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ロボット手術とは、術者がロボットのアームを遠隔で操縦し、行う手術のことを言います。2012年から保険適用となったロボット手術ですが、実は最初に適応になったのは泌尿器科疾患である前立腺がんです。泌尿器科といえば、頻尿や性病を思い浮かべる方が多く、受診するのが恥ずかしいという方がおられますがそんなことは決してありません。前立腺がん、腎がん、膀胱がん、腎盂がん、尿管がん、精巣がん、陰茎がんとかなり広範囲にがんを診る科であり、尿管結石や尿路感染症まで診る尿路系のスペシャリストでもあります。
当院でも手術支援ロボットダ・ヴィンチが導入され、泌尿器科でも6月より開始となりました。前立腺がんと腎がんに対してのロボット手術を行っていきます。前立腺がんや腎がんは自覚症状がほとんどないことの方が多いです。前立腺がんは腫瘍マーカーであるPSAを測定し、高値であれば前立腺生検を行うのですが、病院に受診されない方の場合は発見が遅れることもあります。早めの発見であれば手術や放射線治療で根治することもできます。腎がんも早期発見であれば手術で根治することが可能です。早期発見には検診が必要不可欠です。何か症状があれば受診していただくのはもちろんですが、症状がなくても、ぜひ検診を受けていただき、異常が見つかった場合は早めに病院を受診してください。

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