- 発行日 :
- 自治体名 : 大分県日田市
- 広報紙名 : 広報ひた 令和7年6月号
■家族・幸せの「カタチ」
テレビは時代を映す鏡とも言われます。ドラマやアニメをはじめ、CMにそれぞれの時代を反映する代表的なものがあります。
日曜日の夕方に放映されている、サカナの名前が飛び交う家族のアニメがあります。このアニメの放映が開始されたのは1969年、高度経済成長の真っただ中。描かれる家族は、主人公の女性とその配偶者と子ども、そして主人公の親兄弟の総勢7人。厳格そうな父親を家長とし、主人公とその母親は家事に専念し夫を支えるというホームドラマが描かれ、当時の日本の家族の「カタチ」が映し出されています。
少し時は流れ1979年、22世紀から20世紀に舞い降りた猫型ロボットが主人公のアニメがテレビに登場。主人公は夫婦とその子どもの家庭に居候し、未来の道具でその子どもを助けます。
日本が高度経済成長期からバブル期を迎えようとする中で、家族の「カタチ」も大家族から核家族へとそのカタチを変えていきます。その中で、この2つのアニメに共通することは、どんなトラブルがあっても最後は笑い声があがる幸せな「カタチ」があることです。
さらに時は流れ令和の現代。家族を中心に置いたドラマやアニメは少なくなった気がします。その背景には、様々な家族や幸せの「カタチ」が増えてきたからではないでしょうか。
多様性を認め合う現代は、一人ひとりの家族や幸せの「カタチ」が尊重されるようになりました。同性パートナーや夫婦別姓など多様なライフスタイルは、今よりもっと増えてくるかもしれません。
憲法13条には「個人の尊重と幸福追求の権利」が規定されています。固定的な家族観にとらわれるのではなく「個人が望む幸福=幸せのカタチ」が実現できる時代となりました。そして、猫型ロボットが暮らす22世紀は、それが当たり前の時代になっているのかもしれません。
問合せ:人権啓発センター
【電話】22-8017(市役所別館1階)