くらし 【農業サポーター】教えて!甲斐指導員

日々の管理作業はおいしい野菜つくりに必要です。

●雑草対策
今年の夏は記録的猛暑と適度な降雨で雑草の発生が極めて旺盛で、皆さんも雑草対策に苦労したのではないでしょうか。畑の雑草は塊根で越冬したり、種子を残し翌年にまた生えるものだったりとさまざまです。太陽熱消毒や土壌消毒をすれば死滅させることは可能です。ただし、夏以外の時期での太陽熱は効果が薄く、土壌消毒も非常に強い薬剤を使うのでお勧めはできません。この時期であれば石灰窒素を散布するのもよいでしょう。石灰窒素は肥料分はもちろん雑草防除効果もあります。これは土中に残った根や種子を枯死させます。いずれにせよ、種子ができる前に引き抜くか根まで枯らす除草剤を使用するなど、来季の草対策を考えましょう。

●たまねぎ
定植時期です。根が出るような浅植えにならないよう注意し、株元を軽く押さえておきます。定植後は散水し活着を促進させます。根の発育に有効なリン酸を多めに元肥として施しましょう。過リン酸石灰やヨウリンを使用するとよいでしょう。
追肥で出来不出来が決まる作物でもあります。年内に肥料をやりすぎると育ちすぎて男タマネギになりやすく、病気にも弱くなります。年明けから数回行う追肥が大事になります。

●ソラマメ、エンドウマメ
種まきしましょう。直播、ポット苗の定植いずれも可能ですが、生育揃いや鳥獣被害を考えると苗を作り定植した方がよいでしょう。マメ科は連作を非常に嫌います。エンドウマメは5年間、ソラマメは3年間、同じものを植えていない場所を選びましょう。
マメ科は肥料を多く必要としないので多肥栽培にならないように注意しましょう。多肥栽培では病害が多く、花、鞘の着きが悪くなります。

●さといも
収穫をしましょう。通常の栽培では今月が収穫適期です。晩秋の寒さで生育が止まります。
土中で越冬させる場合は、土をそのままで上部の茎葉が枯れた後に被覆資材で畝を覆うようにしましょう。うまく土中保存できれば3月くらいまで収穫できます。

●キャベツ、ハクサイ
結球野菜は巻き始めている頃です。今後の追肥は避けましょう。病気や苦味の原因になるばかりか、日持ちも悪くなるので注意しましょう。ハクサイは玉が出来上がっていないのに上部を紐で結ぶことはやめましょう。紐で結んでも巻いて玉ができるわけではありません。防寒対策のために結ぶだけです。キャベツの外葉の青色や紫色、ハクサイの茎のゴマ状の黒い点々などは全て野菜の色素です。食べるのに何ら問題ありません。

問い合わせ:農政課
【電話】097-582-1293