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■「暑熱順化」で夏バテ対策
熱中症による事故は、急に暑くなったときに多く発生しています。夏の初めや合宿の初日、夏以外でも急に気温が高くなった場合、熱中症が起こりやすくなります。また、同じ気温でも、湿度が高いときは熱中症の危険性が高まります。暑さに慣れるまでの数日間は無理をせず、軽い短時間の運動から徐々に運動強度や運動量を増やしていきましょう。夏の時期は、屋内などの涼しい場所で運動することをおすすめします。
人は体を動かすと体内で熱が作られ、体温が上昇します。体温が上がったときは、発汗による気化熱や心拍数の上昇などによって体の表面から空気中に熱を逃がし、体温を調節しています。暑くなり始めの時期から適度な運動を行うことで、体が気温に応じて体温を調節できるようになり、次第に暑さに慣れていきます。これを「暑熱順化(しょねつじゅんか)」といいます。暑熱順化が進むと、低い体温でも汗をかきやすくなり、皮膚の血流も上がって、体から熱を放出しやすくなります。
体を暑さに慣れさせるためには、適度に汗をかくことが大切です。1日30分を目安に、ウォーキングなどの軽く汗をかく運動を数日から2週間程度行いましょう。日常生活の中では、できるだけ階段を使ったり、入浴の際に湯船につかったりすることも暑熱順化に効果があります。
暑さに強い体づくりをして、元気に夏を乗り越えましょう。

文:市社会教育課市民体育係