くらし 特集 戦後80年という節目に(1)

【あの日を知る。】

◆太平洋戦争
今から84年前、昭和16年(1941)12月8日未明、日本軍がアメリカの真珠湾を攻撃したことによって始まった太平洋戦争。開戦時は善戦だったものの、翌年17年6月のミッドウェー海戦の敗北から守勢に転じ、昭和20年(1945)になると、日本本土も空襲を受けるようになりました。そして同年8月15日、日本はポツダム宣言を受諾し、無条件降伏での終戦となりました。日本本土の空襲で、本土最南端である鹿児島県も被害を受け、垂水市も例外ではありませんでした。

◆このまちの戦争の記憶
戦況が変わるにつれ、出兵・勤労動員が行われたほか、垂水海軍航空隊の開設、九州海軍航空隊桜島航空基地の建設など、まちは戦争の影響を受けるようになりました。昭和20年になると度重なる空襲を受け、同年8月5日には「垂水大空襲」が起こりました。
本特集では、このまちで戦争により多くの尊い命が失われた「垂水大空襲」と、戦時中に起こった悲劇「第六垂水丸遭難事故」に焦点を当て、実際に当時を知る方の大変貴重なお話や、市内の戦争遺跡、今年行っている市の取組等についてまとめました。
この夏、8月15日に日本は戦後80年を迎えます。時が経つにつれ、戦争を体験した方の貴重なお話を聞く機会や、当時の記憶を知る方が少なくなっている今、幅広い世代が、まずは当時の出来事を知っていくことが大切だと思います。
戦争の悲劇を現代に生きる私たちが再確認し、未来を担うすべての世代が平和の大切さを胸に刻み、平和を紡いでいくことを願い、ここに戦時中の記憶の一部を記します。この特集が、平和のことを思うきっかけとなれば幸いです。

▽世界・日本 垂水市の関係年表
1914(大正3年)
・第1次世界大戦始まる。(1918年まで)

1924(大正13年)
・12月1日…垂水町制施行

1931(昭和6年)
・9月…満州事変勃発

1937(昭和12年)
・盧溝橋事件、日中戦争始まる。

1939(昭和14年)
・ドイツのポーランド侵攻 第2次世界大戦始まる。

1941(昭和16年)
・12月8日…日本海軍による真珠湾攻撃、太平洋戦争始まる。

1944(昭和19年)
・2月6日…第六垂水丸遭難事故
・4月…垂水海軍航空隊設置

1945(昭和20年)
・1月1日…鹿児島県内の上空に敵機が初めて来る
・3月1日…垂水市内に初の空襲警報
・3月18日…垂水市内に初空襲
・6月17日…鹿児島市に大空襲
・8月5日…垂水大空襲
・8月6日…広島へ原爆投下
・8月9日…長崎へ原爆投下
・8月15日…ポツダム宣言を受諾して、無条件降伏。終戦。

1946(昭和21年)
・10月9日…垂水町が戦災復興都市に指定

1958(昭和33年)
・10月1日…垂水市市制施行