- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県南大隅町
- 広報紙名 : 広報南大隅 令和7年5月号
■『関わりから生まれる可能性』地域おこし協力隊 黒崎喬嗣(くろさきたかし)
地域おこし協力隊に着任して約4ヶ月が過ぎ、周囲の環境に少しずつ慣れてきました!1年目は、「とにかくたくさんの方々と関わってみよう!」と思い、各地の集会所に行く日々を送っています。お伝えしたいことはたくさんありますが、大きく4つにまとめました。
(1)催しでの体操指導
1月、佐多地区で「泣(ね)たい・笑(わる)たい・ふれあいの会」が開かれました。この催しは、80歳以上の一人暮らしの方々が年に1度集まる催しで、約40人参加されました。相撲甚句や鹿児島弁での紙芝居、マツケンサンバなど楽しい演目のなか、私は体操の指導をしました。体操する前に、参加者の肩甲骨がどれくらい動くかチェックしてもらい、「思うように動かない」、「こんなに硬くなっているとは思わなかった」など、驚きや笑いの声が聞こえたことで、少し参加者同士の一体感が生まれたかなと感じました。とても素敵な催しなので、今年参加された方は来年も元気に出席してほしいです。
(2)パワーアップ運動教室およびころばん体操のデータ収集・分析
介護福祉課介護予防係には、一般介護予防事業として、「パワーアップ運動教室」と「ころばん体操」があります。
パワーアップ運動教室とは、運動機能や認知機能の低下の恐れがあると判断された方々を対象に、ストレッチや筋トレ、脳トレなど複合的に運動をする教室です。この教室について、参加者はどのように思っているのか聞き取りをしたところ、「みんなと会って話ができるから楽しい」や「参加する人と会って話をするために来ている」と、交流を楽しみにしている方が多くいらっしゃいました。参加者への聞き取りを通じ、この教室は社会的な役割も果たしているんだと感じました。
一方、ころばん体操とは、近くの集会所に自分の足で行き、運動を集団かつ自主的に実践する事業で、年に1回の体力測定を受ける機会が提供されています。そこで、1年間の体力の変化を分析してみたところ、特に変化はみられませんでした。ただし、通常、加齢に伴い体力は低下しますが、変化がない、すなわち維持できたことから、ころばん体操が貢献しているのではと考えています。
(3)ふれあいサロンの視察・交流
ふれあいサロンは、社会福祉協議会が行っている事業で、月1回自治公民館に集まり、脳トレ、ボッチャ、スカットボール、ぬり絵などさまざまな活動をスタッフと一緒にされています。私は5月時点で20グループ視察し、一緒に取り組んでみますが、上手くいったりいかなかったり…。参加者は明るい表情をされており、楽しく交流させていただき感謝しています。
(4)辺塚探索
地域おこし協力隊OBの福元信一郎さんからのご紹介で地域住民の方々、および鹿児島大学の学生と一緒に辺塚を探索させていただいています。
2月は稲尾岳山頂にある稲尾神社の参拝清掃を目的とする登山に参加しました。その日は冷たい風が強く吹いていて、少し薄着だった私に打詰の方から「寒いから着なさいよ」とレインコートを上下一式貸していただきました。山の中腹には大きな氷柱ができ、山頂の気温はマイナス4度でした。レインコートを貸していただいた方には何かお返しができたらと思っています。
3月は辺塚の中部にあります湯之谷(ゆのたん)を探索しました。湯之谷は鉱泉(冷泉)が湧き出ており、滝壺が何個あったか忘れるくらい(10個くらい?)あり、川の透明度は高く、コバルトブルーに近い色をしていました。今度は夏に川下りをしてみたいものです。
今後の予定ですが、引き続き様々な場所に行き、住民とふれあい、同じ時間を共にすること、いわゆる「関わり」を優先し、少しずつ事業を立ち上げていきたいと思います!
問い合わせ先:役場 介護福祉課
【電話】24-3126