- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県中種子町
- 広報紙名 : 広報なかたね 令和7年(2025)9月号
漢字表記:桔梗蘭
分布:本州(紀伊半島)・四国~九州・琉球、台湾・中国南部~マレーシア・インド
生育地:海岸の日当たりのよい崖
繫殖法:株分け、実生
和名は、花の色がキキョウに、形態がランに似ていることに由来します。かつてのエングラー分類体系ではユリ科でした。島内の海岸にもよく自生している、常緑の多年草です。葉は革質で長さ50~60cm、茎は花期には高さ50~100cmとなり、その上部に青紫色の直径約1cmの花をまばらにつけます。その後、径約1cmの球形の果実ができ、瑠璃色に熟します。有毒植物で、全草を瘰癧・疥癬・できものなどに外用することがありますが、絶対に服用してはいけません。園芸店では白い斑入りのものが鉢物や切り花として販売されていることがありますが、海外からの導入種で、本種とは異種のようです。特に病害虫もなく、日当たり良好で、水捌けのよい土壌であれば、よく生育します。島内で栽培されている方もおられます。
写真・資料提供:香月茂樹さん(元薬草試験場長)