くらし 公立病院だより

■透析について
◇透析が必要になったら
透析治療をこれまでの日常生活に加えて頂くことになります。透析治療には主に腹膜透析と血液透析と二つの方法があります。
腹膜透析は自宅、職場で行うことができ、一般的に毎日数回、ご本人または、補助の人と共に行います。血液透析は一般的に1週間に3日病院に通って頂き行うことになります。透析治療で方法を選べる場合では、現在のところ血液透析治療を選択している方が多くいらっしゃいます。
透析治療とは病気などによりご自身の腎臓の働きが悪くなってきた分を補うものです。しかし、残念ながらこの治療でも本物の腎臓には敵わず、不足していることがあります。そのため、透析治療をうけながら不足分をご自身でも日常生活を工夫して補って頂く必要があります。
腎臓は主に体内で不要になったものと身体にとって過剰な水分を尿として体外に捨てています。腎臓が悪くなるとこの働きが不十分となり体内で不要物、不要な水の蓄積が生じて身体にさまざまな問題を起こし健康を害すため、透析治療でこれら不要物、過剰な水分を体外へ除去します。しかし、この除去でも完全ではないため不要物の発生量と過剰になる水分を減らす必要があります。そのため食事の内容、お茶などの水分の摂り方を病院の指導に従って工夫して頂くことが大切になります。
また、病状に合わせてお薬も使用して頂きます。これも身体の状態を安定させるため病院の指導に従って頂くことが大切になります。
以上の様に透析が必要となったら、透析治療、食事の工夫、そして薬の使用が必要となります。身体を動かす事は適度に必要とされていますので、病状、体調に合わせた病院の指導に基づいて行ってください。
これらを踏まえて、通院のリズムを合わせて生活を過ごしてください。なお、病状、体調が安定していたら旅行なども可能です。病院とご相談の上お楽しみ下さい。

■公立種子島病院の診療情報 火曜日の整形外科を受診される方は、必ず事前に電話で問い合わせをお願いします。

※7日は当番医
※金曜日の鹿児島大学派遣医師による小児科受診を希望される方は電話でお問い合わせをお願いします。
※夜間、休日は外来対応しておりません。休日は当番医の受診をお願いします。

■公立種子島病院からお知らせ
令和7年8月1日をもって野田一成院長が退任され、新たに藤田安彦院長が就任されましたので、お知らせします。

○退任のごあいさつ
公立種子島病院 院長 野田一成
前院長の急逝後院長業務を担って参りましたが、病院が徳洲会グループの指定管理となることが決まり、病院機能を維持していくという私の使命は終わりました。このため、約4年半の当院での勤務を8月をもって終えることとなりました。
私なりに地域住民と向き合い、皆さまの健康維持に寄与できるよう努力したつもりです。十分ではなかったというご意見もあると思いますが、私に悔いはありません。両町民の皆さまからは、また種子島に戻ってきて欲しいと温かいお言葉を数多くいただき、大変嬉しく医師冥利につきると感じております。
本来新病院への移行やその間臨時で派遣される医師の選定については、医療のプロである現場の意見を考慮して決定されるべきですが、残念ながらそこに関わることができず、自治体病院で医師として勤務することの困難さを感じた1年でもありました。
今後病院は大規模病院グループの管理になりますが、全国的に地方勤務の医師は不足しており、病院が100%機能するには少々時間を要すると思います。またご存じのとおり、財政的にも医療保険制度は崩壊の危機に瀕しています。
両町民の皆さまには、新体制を機に現場の負担や財政的な問題にも思いをめぐらせ、国民皆保健制度を維持し続けられるよう、医療との賢い向き合い方を模索いただければ嬉しく思います。
皆さまの優しさと自然豊かさに思い切り触れる事のできた4年半でした。ありがとうございました。

○就任のごあいさつ
公立種子島病院 院長 藤田安彦
この度、公立種子島病院へ赴任することになりました藤田安彦と申します。病院管理者の小園裕康町長から東上徳洲会理事長への要請により徳洲会が指定管理を受ける運びとなり、私が院長職を拝命することとなりました。種子島に来島することは私にとっても非常に光栄なことと受け取っております。実はJAXA宇宙センターが近くにあることが理由の1つです。
平成17年7月に徳洲会に入職し、東京西5年、喜界徳洲会病院で4年間、故郷の徳之島徳洲会病院院長として約8年業務に携わっていました。鹿児島徳洲会病院で約3年3ヵ月勤務し、離島応援に専念してきました。これまで当院の運営が継続できているのは、歴代の院長、職員の皆さまの献身的な働きと行政からの支援、町民からの温かいご支援があったものと確信しております。
現在も鹿児島大学病院や自衛隊病院から医師の応援、地元の医療機関の支援、職員の大変な努力によって継続されています。看護師や医師の頑張りはもちろんのこと、毎日患者さんのおむつ交換や食事、入浴介助などをしている裏方の人たちの業務に敬服しています。病院は多職種のチームワークにより成り立っております。当院を支援してくださる方たちに、改めて深く感謝する次第です。いつもありがとうございます。公立種子島病院の将来については、島民が安心してうけられる医療と安全な医療を受けられるようにすることが大切と認識しております。雇用を増やし、若い人たちが島から出ず、生活ができる環境をつくることも大事かと存じます。
徳洲会が存続できているのは、離島・へき地医療に貢献すること、救急を断らないなどの社会貢献を行っているためだと思いますので、残りの人生を種子島医療に貢献していく所存です。地域の皆さま、友人・知人、いろいろな病院職員の大勢の仲間たち、当院の医療に関わる関係者の皆さまにご支援を賜りたいと存じます。ご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

公立種子島病院 臨床工学士 西 善廣
【電話】26-1230