しごと 旭川偉人伝 VOL.4(2)

■元株式会社ニコン代表取締役社長 嶋村輝郎(しまむらてるお)さん
昭和16年旭川市生まれ。昭和35年旭川西高校卒業。昭和39年東北大学理学部物理学科卒業後、現株式会社ニコン(当時は日本光学工業株式会社)入社。半導体露光装置などの開発を担当し、平成13年、同社代表取締役社長兼COOに就任。
現在は特別顧問を務める。平成14年全国発明表彰特許庁長官賞・発明実施功績賞受賞。光学精密機器分野において世界の第一線で活躍。

■昭和34年発売ニコンF
世界初のさまざまな機能を盛り込み、多くの写真家に愛用され、国産カメラの評価を世界的に高めた。令和元年に重要科学技術史資料(未来技術遺産)に登録。

■若き日の嶋村さんが開発に携わった
▽昭和55年発売 ステッパー(半導体露光装置)
半導体デバイスに使うシリコンウエハに、肉眼では見えない微細な電子回路を作る装置。原理的にはカメラのフィルム撮影と同様の露光技術を用いる。nm(ナノメートル・1mmの100万分の1)単位の精密さを求められ、半導体製造に必須。嶋村さんは、ニコンが昭和55年に国産初の商用機として発売したステッパーの開発に当初から携わった。