- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道稚内市
- 広報紙名 : 広報わっかない 2025年10月号
■会津若松市交流市町災害時相互支援に関する協定の締結について
本市宗谷の護国寺前に、幕末にこの地で北方警備に就き亡くなられた会津藩などの藩士の墓が残され、地域の皆さんが中心となって、かつてから、毎年慰霊祭を行っていただいています。
その後、同様に藩士の墓が残る利尻町や利尻富士町とともに、平成20年、会津藩の中心都市である福島県会津若松市と「会津藩北方警備ゆかりの地交流都市共同宣言」を調印し今日に至りますが、この間にも会津若松市長をはじめとした市民の皆さんの墓参や、子どもたちの訪問などの交流を行っているほか、本市も機会を見て「会津まつり」への参加を通し、会津若松市と関係のある他の自治体と交流を図っています。
この度、それら交流実績のある全国の自治体から、単なる交流にとどまらず、災害時の応援など、さらなる相互の交流拡大を図りたいとのお話があり、本市もその趣旨に賛同し、7月9日に会津若松市をはじめ、横須賀市やむつ市など、全国12自治体と防災協定を結ぶこととなり、当日は副市長が出席をしてオンラインで締結しました。
当然、自治体間の物理的な距離の問題はありますが、この協定によって、多くの自治体と従来の友好交流の枠を超えて付き合いができることは、災害のみならず、まちづくりの情報交換など、本市にとって大変心強い側面を持つことから、今後の展開に期待しています。
■令和7年度 稚内市総合防災訓練の開催について
先月31日、本市と防災関係機関で構成する「稚内市防災会議」の主催により、富岡町内会とその近隣のいくつかの町内会の皆さんや、民間企業など、約700人の参加のもと、潮見が丘小学校を会場として「令和7年度稚内市総合防災訓練」を実施しました。
今回の訓練では、特に、市民自らが行政の指示を待つ姿勢から転換を図り、自分の命は自分で守るという意識のもと、「自主的な行動」を促すことに主眼を置いた訓練を目指したものであり、それが今回の大きな特徴があると言えます。
そのため、訓練当日は、特に、自宅から避難し、避難所を開設するまでの一連の行動を町内会の皆さんだけで行う訓練や、学校防災力の向上を目的に、災害発生時に児童を保護者へ引き渡す、潮見が丘小学校独自の訓練も実施しました。
訓練は、大規模地震と津波の発生を想定して進められ、町内会の皆さんがお互いに安全確認を行いながら避難を開始し、避難所の開設時には、高齢者や乳幼児のいる家庭を支援するなど、近隣で協力し合う様子が見られたところでもあります
また、会場内では、仮想空間における災害体験や、車中泊避難を想定したキャンピングカー展示などを新たに取り入れ、参加者はそれらの体験を通じて、災害発生時の対応を具体的に確認していました。
今回の訓練を通じ、市民一人ひとりの防災意識が、これまで以上に高められたと受け止めており、災害に強いまちの実現に向け、今後も引き続き、地域防災力の向上に取り組みます。
■子どもの医療費完全無償化について
本市ではこれまで、子どもの医療費助成について、対象年齢を段階的に拡大し、令和2年度には高校生までの無償化を行ってきました。
ただ、初診料は受益者負担金とする北海道の基準を準用し、窓口負担をお願いしているほか、受給資格も保護者の所得制限を設けており、この仕組みを見直すことができないか、これまで検討を重ねてきました。
この度、その調整が整い、先月1日から、初診料を市が負担するとともに、所得制限を撤廃することとし、これにより、高校生までの子ども、約3千400人全員の医療費が完全に無償となり、私の公約でもある「高校生までの医療費ゼロ」を実現することができました。
今回の子どもの医療費の完全無償化で、本市の子育て環境がさらに充実されたことは申し上げるまでもありませんが、今後も国の動向をしっかり見極めながら、これまで以上に誰もが子育てしやすいまちを、市民の皆さんとともに目指していきたいと考えています。
■9月補正予算
[一般会計]20億3,680万6千円 追加
[特別会計]2,138万2千円 追加
[企業会計]4,300万円 追加
[補正総額]21億118万8千円 追加
※一般会計、特別会計、企業会計を合わせた予算総額の前年度同期比は、9.6%の増額となります。
◆一般会計補正予算の主な内容
○議会費…14万6千円
議員改選事務
○総務費…15億6,660万3千円
ふるさと納税推進事業ほか
○民生費…1億9,406万円
国庫負担金等の精算に伴う返還金ほか
○衛生費…40万7千円
国庫補助金等の精算に伴う返還金
○農林水産業費…1億5,077万円
水産業競争力強化緊急事業費補助事業
○土木費…183万5千円
都市計画決定事業
○教育費…1億2,298万5千円
学校給食食材高騰対策事業 ほか
