- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道稚内市
- 広報紙名 : 広報わっかない 2025年10月号
9月4日から26日間の会期で開催された市議会定例会では、初日の一般行政報告をはじめ、9月補正予算の審議などが行われました。
※全文は、市ホームページにも掲載しています。
■稚内市政功労者 元稚内市長 故 敦賀一夫さんを偲ぶ会の開催について
去る6月29日、平成3年5月から平成11年4月までの8年間、稚内市長を務められた故 敦賀一夫さんの「偲ぶ会」を、サフィールホテル稚内において、本市主催で開催し、当日は市民をはじめ、市内官公庁の方など、約150人の皆さんにご参列いただきました。
それまで8期32年間、稚内市長を務められた浜森辰雄さんとの選挙において、大方の予想を覆して当選されたこともあり、敦賀さんの市長としての船出は、大変厳しいものであったことは、想像に難くありません。
振り返ると、敦賀さんが当選された年の12月には当時のソ連が崩壊し、それまで軍港であったコルサコフ港が開港され、その後の本市とコルサコフを結ぶ定期航路の再開に大きな道が開かれたこと、また、平成9年には、バブル崩壊後の全国的な不況の中、北海道拓殖銀行が経営破綻したことなど、その後の本市の市政運営に大きな影響を与えたことを思い出しています。
さらに、同年12月に京都で開催されたCOP3において21世紀以降の地球温暖化問題に対する、先進国などの温室効果ガス削減ヘの取り組みを掲げた議定書が採択され、その後の本市の再生可能エネルギーヘの取り組みへとつながったことなどを思い返しました。
このように、激動の20世紀の最後のときに、稚内市長として足跡を残された敦賀一夫さんに、改めて心からのご冥福をお祈りしたところです。
■本市職員の第67次南極地域観測隊員への決定について
本市は青少年科学館の事業などを通じ交流のあった「国立極地研究所」と、その取り組みをさらに広げるため、一昨年2月に包括連携協定を結び、今日に至っていますが、その間、昨年7月には、本市職員の鎌田隆雅君を派遣し、極地研究の支援の一環として、研修に取り組ませていました。
この度、鎌田君のそれまでの取り組み姿勢が評価され、南極観測隊員として推薦を受けることになり、6月24日に開かれた文部科学省の「第166回南極地域観測統合推進本部総会」において、来年1月から約1年間、南極で勤務する「第67次南極地域観測隊員」として正式決定されました。
本市職員が南極観測隊に参加するのは、第46次隊員の市職員OBである近江幸秀さん、第52次隊員の市川本市人事厚生課長に続き、3人目となります。
この決定を受け、6月27日には地元で、鎌田君自らが記者会見を行うとともに、その後、私も国立極地研究所を訪問し、関係者のみなさんに、鎌田君へのご指導と隊員への推薦に対するお礼を述べてまいりました。
現在、鎌田君はこれまでの研修業務から、南極観測隊員として観測に向けた準備や訓練、物資の調達など、出発前の重要な業務にあたっていると聞いています。
鎌田君には数多くの経験を積み、二人の先輩と同じく、このまちの子どもたちにその経験を伝え、子どもたちの目標となってくれることを期待しています。
■稚内中学校新校舎供用開始の見通しについて
稚内中学校の新校舎整備工事は、本年3月議会にその時点の進捗状況を報告しましたが、その後も工事は順調に進み、現在は一部軽微な補修作業を残すのみで、この後、各種検査を経て、今月末には、新校舎の引き渡しを受ける予定です。
同様に、並行して進めてきた外構工事等も、順調に進んでおり、備品等の搬入経路も確保することができる見込みとなったことから、これまで来年1月予定と説明してきた新校舎の供用開始は、本年12月には可能との見通しが立ちましたので、現在、それに合わせた準備作業に取り組んでいおり、改めて関係者の皆さんのご尽力に感謝を申し上げます。
なお、今回の稚内中学校新校舎の完成によって、これまで行ってきた学校耐震化の取り組みは、市内すべての小中学校で完了することとなります。
