文化 文化財のひろば・シリーズ185

■遺跡の年代はなぜ分かる?(2)
前回は、遺跡の年代を知る手がかりとして、土を観察することについてご説明しましたが、それだけでなく、出土した資料の特徴を調べることによっても年代を推定することができます。
今回は、その資料の中でも、調査研究の成果により年代の違いが特にわかりやすい縄文土器に注目し、約8,000年前から4,000年前までの主な特徴をご紹介します。
・森町の資料の中で最も古い約8,000~7,000年前(縄文早期)の土器には、短い縄を押し付けたり貝殻の先端を押し引いたりして細い線のような模様がつけられています。
・約7,000~5,000年前(縄文前期)の土器は、バケツや筒にも似た器の形や器の表面に付けられた多種多様な縄目模様が特徴的です。
・約5,000~4,000年前(縄文中期)になると、大きな突起や立体的で華美な装飾を施した土器がよく見られるようになります。
このような資料の特徴を観察することで、遺跡の年代を推測することができます。
次回は、さらにその先の時代に現れる特徴をご紹介しますのでお楽しみに!