- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道留寿都村
- 広報紙名 : 広報るすつ 令和7年5月号
■今月のテーマ 帯状疱疹ワクチンの助成がはじまります~65歳以上の方へ~
筆者:留寿都診療所医師 大泉樹
令和7年度から帯状疱疹ワクチンが国の定期接種となりました。令和7年度65歳になる方から5歳刻みの方には既に案内が郵送されたと思います。今後、5年間で65歳以上の今まで帯状疱疹ワクチンを受けていない全ての方が対象になります。詳しくは郵送の資料や、「帯状疱疹ワクチン」で検索して、厚労省や病院等のホームページをご参照ください。資料だけでは、接種したほうがいいのか判断に迷う方のために、僕の個人的意見も踏まえて書かせていただきます。
▽帯状疱疹とその後の神経痛
帯状疱疹は、かつて感染した水ぼうそうウイルスが再活性化することにより、神経に沿って、痛みと水ぶくれが現れる皮膚の病気です。症状が治った後にも痛みが残ることがあり(帯状疱疹後神経痛)、日常生活に支障をきたすこともあります。
▽接種したほうがいいの?
今まで帯状疱疹にかかっていなくて、ワクチンも受けていない方には接種をお勧めします。帯状疱疹の痛みは強いですし、帯状疱疹後神経痛で鎮痛薬を飲み続けている方も少なからずいるからです。既に帯状疱疹を経験した人は、2回目の症状は軽いと言われていますので、必ずしも受ける必要はありませんが、予防のために受けるのも良いです。
▽2種類のワクチン
接種に係る負担額は、次のとおりです。
(1)生ワクチン…3,000円(1回接種)
(2)組換えワクチン…10,000円/回(2回接種)
ワクチンはどちらかのワクチンを選択いただきます。
村の助成で、およそ半額になっていますが、組換えワクチンはそれでも高額になってしまいます。ワクチンの有効性と、費用の面からご考慮ください。組換えワクチンの方が効果は高く、10年後でも7割の予防効果があります。
たとえ帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛になったとしても、軽く済めば良いとお考えの方については、生ワクチンの接種をご検討ください。
▽ワクチンの副作用
副作用は、人により大きく異なるので一概にはいえませんが、どちらも他のワクチンと比べて、副作用が特別強いということはありません。注射後数日の痛みは、組換えワクチンの方がやや多いですが、痛みに敏感な方は、帯状疱疹後の痛みも強くなる傾向がありますので、「自分は痛みに弱いかも」と思う方は、副作用で多少痛くても、組換えワクチンを選んだほうがいいかもしれません。
▽帯状疱疹は早めの受診が大切です
帯状疱疹は若い方でも発症することがあります。早めに治療すると軽く済みますので、疑わしいときは直ちに受診ください。
■るすつ歩こう会
今年もゴールデンウィーク明けより開始します。
毎週火曜、金曜朝6時30分に、子どもセンターぽっけ前集合
7時まで各自のペースで歩きます。雨天は中止。どうぞお気軽にご参加ください。