子育て 令和7年度 教育行政執行方針(1)

◆ふるさとに学び 人が輝き 人がつながる かみふらのの教育
今、日本の教育環境は、少子化による学校の統廃合、1人1台タブレット端末利用によるDX(デジタル教育)の推進、教員など担い手の労働力不足、教育施設の老朽化など、多種多様な課題に対して、これまでの教育施策を変革する時代を迎えています。
新型コロナウイルス感染症が5類に移行され、2年目の昨年度を振り返ると、各学校においては運動会や学芸会などに多くの保護者や地域の皆さまが参加され、社教センターや図書館などの生涯学習関連施設においても、講座や文化祭などに多くの町民皆さまが集い、たくさんの笑顔が戻ってきた1年でした。
一方で全国的な傾向と同じく、本町においても児童生徒の体力低下や不登校児童生徒の増加傾向は続いております。社会の多様化の進展に伴い、こどもの抱える困難や課題は、より一層多様化、複雑化してきており、学校だけではなく、地域全体で児童生徒一人ひとりの状況に応じた、個別最適な支援が重要となってきています。
教育委員会では、「ふるさとに学び 人が輝き 人がつながる かみふらのの教育」の教育理念を再確認し、「自然豊かな上富良野で、希望を抱き、自らの夢に挑戦し、実現する人」「ふるさとへの愛情と誇りをもち、共に支え合い、社会で生き抜く人」の育成をめざし、教育行政を進めていきます。

ここに掲載しているのは抜粋です。全文は町ホームページでご覧ください

◆学校教育推進目標に関連する6項目
(1)活きて働く学力の育成
・確かな学力の育成
「課題発見・解決型」の授業を推進します。適切な生徒数による学級運営を行うよう取り組みます。

・特別支援教育の充実
就学前から関係機関と連携して中・長期的に支援し、3つの小中学校に「特別支援教育支援員」の配置、学校での医療的ケアを実施します。

・国際理解教育と情報教育、キャリア教育の充実
外国語指導助手(ALT)の配置、英語専科教員の指導への支援を実施。情報教育では児童生徒への教育のほか、SNS利用による問題行動などの未然防止を図るため、各家庭・保護者に対しても定期的に啓発します。キャリア教育では児童生徒の自ら学ぶ力を育成するため、農業体験や職場体験学習など、体験学習の充実を図ります。

(2)豊かな心の育成
・道徳教育、ふるさと教育の充実
教育活動全体を通じて「道徳性」を養うとともに、人間性、社会性の育成をめざす地域体験活動を行います。社会科副読本を活用し、「ふるさと学習」を進めます。

・読書活動の推進と体験活動の推進
学校や家庭、地域の読書活動の推進のほか、「SDGs」に関連した活動の推進、地域の教育資源を生かした多様な体験活動を行います。

・コミュニケーション能力の育成
授業での対話・交流場面重視のほか、話し合い活動や自分の思い・考えを発表する機会を含め、教育課程全体を通した言語活動の充実を図ります。

・いじめ・不登校を解消する取組みの充実
相談窓口の継続や、いじめ防止基本方針による取組みを促進します。一部の学年に、インターネットを活用した学級経営アセスメントツールを導入。児童生徒のSOSなどを早期に発見し対応します。
不登校児童生徒の支援で、臨床心理士などによる児童生徒のカウンセリングや保護者との教育相談体制の充実を図ります。教育支援センターの効果的な運用を図り、各関係機関と情報共有・連携し、多面的にサポートします。

(3)健やかな体の育成
・体力・運動能力の向上
「全国体力運動能力・運動習慣調査」結果をもとに、学校での体力づくりに向けた取組み「一校一実践」を支援。

・健康教育・食育の推進
熱中症や感染症予防に向けて、健康管理の徹底を進めます。

(4)学びを支える家庭・地域との連携・協働
・家庭教育支援の充実
望ましい生活習慣の定着や通信アプリの適切な使用などに関する情報を提供するとともに、学校・教育支援センターと連携した相談体制を継続支援します。

・学校と地域の連携・協働の推進
「地域コーディネーター制度」の早期配置にむけて各学校や地域との具体的な協議を進めます。

・学びのセーフティネット
ICT機器を活用した授業体制を確立します。

(5)学びを高める信頼される学校づくり
・学校段階間の連携・接続の推進、特色ある学校づくり
幼小、小中接続時の連携を組織的に継続。特認校である東中小の教育活動を支援します。

・授業力・児童生徒理解力向上
校内研究や授業力向上を図る研修を推進します。

・学校施設
タブレット端末の更新を進め、熱中症予防対策として、エアコン、スポットクーラーの冷房設備を効果的に活用します。学校給食センターの老朽化などの課題から、「学校の給食のあり方検討委員会」を設置し、安心・安全な給食の提供について検討します。

・学校運営の改善
「上富良野町業務推進計画」に基づき、校務支援システムの活用による情報や教材の共有、学習支援員などを効果的に活用します。部活動の地域移行について、他地域の状況も情報収集しながら進めます。

・学校安全教育の充実
「子どもの危機管理初期対応マニュアル」に基づき、噴火・猛暑など、災害や緊急事態から児童生徒の安全確保に向けて取り組みます。
住民会・町内会による登下校時の「見守りパトロール」など、地域総ぐるみで児童生徒の安全保持に努めます。

(6)上富良野高等学校への総合的支援
通学費や就学支援金、入学準備金の助成、介護職員初任者研修など各種資格取得への支援のほか、学校給食の提供を継続して支援します。